短編 | ナノ



「仁王って髪の毛きらないの?」


「なんじゃ突然。」


「だってさ、こんな暑いのに男がロン毛って…」


「これはロン毛やない。セミロングじゃ」


「……」


「………」


「……」


「…変なもん持ち出すな」


「仁王、セミロングじゃないよ。」


「じゃあなんじゃ。」


「それはね、馬のしっぽって言うのさ。」


「……」


「それとその凶器に何の関係があるんじゃ」


「ん?それはね、その鬱陶しい馬のしっぽを切ってあげようと思って。」


「お前に関係ないじゃろ」


「関係あるのさーそれが。」


「……」


「だから切らせろ。」


「嫌じゃ」


「切らせろ」


「嫌じゃ」


「きーらーせ「鬱陶しい!だまりんしゃい!」」


「おい名前ー」


「なに?ブン太」


「ちなみにそれは馬のしっぽって言わねぇぜ」


「……」


「………」




08/30