短編 | ナノ




「眩しいわー。ほんっとに眩しいわー。」


「……何が言いたいんだよぃ」


「べっつにー?赤髪鬱陶しいなあなんて思ってないから安心してちょ」


「今の言い方、ぜってぇ思ってるだろぃ」


「こんな優しくて可愛い名前ちゃんが思うわけないでしょ。そんなこと」


「勝手に言ってろ」


「で、何であんたはそんな髪色なわけ?てかテニスって派手すぎでしょ、頭。あ、そうか!髪の毛でも派手にしないとモテないのね!そうだよね!確かにあんたら全員黒髪だったら地味だもん!」


「お前…失礼なことよくそんなポンポン言えるな」


「だって本当のことでしょ?」


「……なに、名前は赤髪がそんなに嫌なわけ?」


「嫌……?」


「おう」


「嫌…なんてもんじゃないわよ!憎いのよ、キラッキラした赤髪が!」


「な、なんでだよぃ」


「授業聞いてるとき太陽に反射して私の目を刺激するからよ!」


「……」



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