短編 | ナノ




「ユウジはいっつも小春ちゃんばっかり。」


「嫉妬か?」


「そうや、嫉妬して何が悪いん」


「見苦しいなぁ」


「あぁそう!じゃあそんな見苦しい女と付き合わへんかったら良いやん!」


「なんでそうなんねん」


「あんたがそう言うたんやろ!ほんま…何なんよ」


「…名前泣いてるん?」


「泣いてへんわボケ!ほんまむかつく、もう帰るわ」


「ちょ、名前待てや」


「何?私なんおらんくても小春ちゃんおるし良いやん」


「だーかーら」


「……」


「小春はテニス仲間、男同士で大好き、愛してる。」


「結局それか」


「話は最後まで聞けや、死なすど」


「…」


「名前は彼女として女として大好きで愛しとる」


「………」


「お前は?」


「…好き」


「は?」


「っ…愛してる言うてんねん!」


「それでええんや。」


「くそユウジのくせに…」




07/18