log 1 ピアスの呼吸 手の甲に釘刺して標本 その爪は確かに肉を削い だ 制服の似合う俺と制服の 似合わないお前 何でも似合ってしまうと いう怖さ 花とモルヒネ 愛すべき馬鹿になるために あいつがうらやましいと菊の花に呟いた 違和感をただ見つめるだけ もう何かを懐かしむことのできる年になった 勝利の女神の祈る先(にいるのは私がいい) 女神でさえも祈る 安定して不安定 命綱で首吊り 甘い香りで蓋をして密葬 密葬クラゲ ファンタジックパラライ ナー 未確認飛行物体を確認 知らないふりの死んだふ り 魚の血も赤い 二律背反のメロディ きれいな波紋が毒をもっ た 物語になれなかった物語 たち(に命を注いで) あたたかい檻の中で 私の構成要素表 親バカもはたからみれば ただのバカ 謎のシンボル のこりかす 前時代の遺物 うつくしいまちなみ 足を無くした麒麟 ノスタルジックだけじゃ 意味がない 春の寝床 喉を掻き切れば本当が出 てくるか 85点の処方箋 no title(名前な んて付けられない) 切り取られた平面に温度 は無い 足が着かない(何時底が見 えるのだろうか) わがままは一度しか許さ ない 脚本のない演劇は何処か 白々しい マリンスノーの憂鬱 お腹で彼女がないている 僕の知らない夜の街、嗤 うネオンは信号の様に口 々に何かを言っている、 僕はまるで怖気づいて小 さい魚の様 それぞれの想いは融解し て、どろどろの、真っ黒 になった |