青空レモンティー
◇笑顔が一番! [1/2]
ジリリリリ!
朝、いつものように携帯のアラームに起こされる。
障子を開けて廊下(っていうか縁側)に出て見上げると、青空が広がっています。
うん、いい天気。
今日も平和な一日が始まりそうです。
笑顔が一番!
割烹着を渡されました。
「彗ちゃんもここに来て一ヶ月経つでしょ?だからそろそろ仕事着みたいなのがあってもいいかなって」
女中の先輩から受け取った広げてみると、淡い空色のシンプルな着物。
「いっつもその格好だもんね?」
ちいさく笑いながら先輩は今のあたしの格好を見た。
ちなみに今の服装はというと、セーラー服。つまり、学校の制服。 トリップするときセーラー服を着ていたから、一緒にこの世界に来たんです。 ほんと、なんであの日制服のまま寝ちゃったのか、自分を呪いたい。
まぁそーゆーワケで、セーラー服しかなかったのです。
「これからはそれで仕事してね」
『先輩……!』
ほんと、どこまで優しいのこの方は…っ
『有難うございます!』
「よし、じゃあさっそく着替えよっか。着付けてあげる」
『はい!』
ということで、初プレゼントを着付けてもらえることになりました。
◇ ◇ ◇
『…………』
「あら、似合ってるじゃない」
『……キツくないですか?』
先輩は綺麗に着せてくれました。 だ け ど 、
「まぁちょっとキツめにやったから」
『やっぱり?』
すごく動きにくい、っていうかキツいです。 こんなの毎日つけてるんですか江戸のひと達は…!
「ま、慣れよ、慣れ」
『うーん…まぁそうですね…』
「とりあえず、今日一日はそれで仕事してみたら?」
………ということで、今日一日割烹着っても上の白いのは着てないけどそれで仕事することになりました。
ちなみに髪も長いからポニーテールにしてもらいました。 うまのしっぽですよ、うまのしっぽ。
まぁ、何はともあれ働かないと土方さんに追い出されるので頑張ります。 えいえいおー。
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