14週目/探偵局ルートまでスキップ/BAD ED 12
>>優都
優都「俺きゅんからご指名入りまし痛っ」
抱き付こうとしてきた優都の頭を叩く。
優都「もうっ!ユウが勝ったらハグだからねっ!」
俺「勝手にルール追加するな」
鞠華「あら?丁度よろしいご依頼があるみたいですわ」
くだらないやり取りを優都としている間に、鞠華さんが優都の担当するジャンルの依頼を探してくれたようだ。
依頼内容を確認してみる。
俺「……彼女と別れたい」
今回の依頼は、所謂別れさせ屋みたいな物だ。時と場合によって男も女も演じられる優都が主に受け持つ依頼、即ち得意分野だった。
優都「きゃはっ!ユウにばっちりみたいな?」
タナ子「勝負にするには、どうしますか?」
俺「そうだな……」
勝負と言うからには勝ち負けを明確にしなければならないが、俺としては優都とタナ子の二人がどう依頼をこなすのかが見たい。それに依頼を受けるからには成功させたいから、一つの依頼に対して二人の目的が違うと困る。
鞠華「この方……」
俺「どうかしましたか?」
鞠華「昨日いらっしゃったご依頼主のターゲットではありませんの?」
どうやら、彼女と別れたい。と言う依頼をしてきた彼氏は、その彼女から彼氏と別れたい。と言う依頼を既に受けていたようだ。
お互いに別れたいのならさっさと別れれば良いものを。しかしこれは、今回ばかりは有難い。
俺「彼氏と彼女、どちらが先に別れ話を切り出すか勝負だ!」
優都「えぇ?浮気写真じゃなくて別れ話ぃ?」
俺「別れる証拠を工作し、依頼主から確実に別れる事のできる別れ話を言わせる事ができるかどうか。それが勝負だ」
タナ子「わかりました。どちらの依頼主さんが、わたしの依頼主さんですか?」
優都「ユウはどっちでもいいから選ばせてあげるねん」
優都は男も女もいけるからどっちでも良いだろうが、タナ子は女の子だ。普通に考えると、彼女からの依頼を受けて彼氏をターゲットにするのが良いだろう。
タナ子「では、彼氏さんからの依頼を受けます」
迷い無くタナ子はそう言った。
俺「ちゃんとわかってるか?そうなると、お前は彼女に近付いて証拠を作らないといけないんだぞ?」
優都「たぁちゃんがいいならそれで良いんじゃない?それじゃあユウは彼女ちゃんからの依頼を受けるからターゲットは彼氏くんだね」
ユウでいこーっと。そう言って優都が怪しく笑った。
決まったのならば早速動かなければならない。優都とタナ子は下準備の為それぞれ散っていった。
1 タナ子の様子を見る
2 優都の様子を見る
>>タナ子の様子を見る
正直な所、今まで依頼を解決した事の無いタナ子にとって不利な流れだろう。俺は心配になってタナ子の様子を見る事にした。
タナ子「ありがとうございます」
何やら鞠華さんから数枚の書類を受け取っている。
俺(あれは、昨日依頼してきた彼女の書類か)
タナ子は住所や氏名などの個人情報が記載されている書類を見ている。かと思うと。
タナ子「月ヶ丘大学……」
そう呟いて書類を折り畳むと、外へと出ていった。場所は解っているのだろうか。俺は後を付ける事にした。
タナ子が通った道は俺もよく知っている通いなれた道だった。一度も道に迷う事なく月ヶ丘大学の前まで来たタナ子の目線の先には、ベンチに座っているターゲットである彼女がいた。まさか、もう接触すると言うのだろうか。
俺(さすがにそれは早計過ぎるぞ)
タナ子とターゲットの距離はどんどん近くなっていく。かと思うと通り過ぎた。そのまま歩き、木々が生い茂っている方へ向かう。
タナ子「きゃうっ!」
タナ子が転んだ。思わず駆け寄ろうとしたが、俺より先に茂みから青年が飛び出してきた。えぐえぐと泣くタナ子を懸命に宥めている。
暫くするとタナ子は泣き止み、青年と会話をし始めた。
青年「ここに用事でもあるの?」
タナ子「あのっ、真っ白なねこさんが入っていったから追いかけてきたんです」
青年「白い猫……ユキの事?」
タナ子「そのねこさんはユキさんというのですか?」
白い猫。月ヶ丘大学には有名な白い猫がいる。野良猫の為正式な名前は無いが、様々な愛称で呼ばれている。ユキはその内の一つだ。
タナ子と青年のやり取りを眺めながら、俺は見てきた景色を思い出す。
俺(白猫なんて、いなかった)
白猫を追いかけてきたと言うタナ子の言葉は嘘だ。
ならどうして嘘をついた。意味の無い行動など一つも存在しない。
組み立てろ。道を。組み立てろ。
子供らしい歩き方。
気の根っこに躓いた足。
高い泣き声。
猫を追いかけた嘘。
全て、タナ子の自然な演技。シナリオ通り。
俺(狙いは彼女じゃなくて青年か?)
なぜ関係の無い第三者である青年なのかはわからないが、タナ子の狙いは青年だった。指切りを交わすタナ子と青年の顔は笑顔だ。ばいばい、とタナ子が手を振ると青年もにこやかに手を振った。
今日は彼女自身と直接的な接触は無かったが、タナ子にはもうシナリオができているのだと確信した。そして、もう始まっていると言う事も。
俺「さて、と」
翌日。俺はタナ子と優都、どちらの様子を見に行くか迷っていた。
1 タナ子の様子を見る
2 優都の様子を見る
>>タナ子の様子を見る
ノートPCで何かを見ていたタナ子は、壁にかかっている時計に目を向けると上着を羽織った。出掛けるのだろうか。
タナ子「公園」
自分で再確認するかのように呟くと、外へと出て行った。俺はタナ子の後を追う事にした。
ここから公園はそこまで遠くない。昨日大学に行く時は迷い無く進んでいたタナ子だが、今日はどうだろう。公園に行くにしては遠回りな道を歩いている。
タナ子「きゃ!」
曲がり角に差し掛かった時タナ子の体がよろめき、地面に尻餅をついた。誰かとぶつかったみたいだ。
?「ああ、ごめんね?大丈夫?」
タナ子「だいじょうぶ、です」
?「あれ?きみ……」
タナ子がぶつかった相手は月ヶ丘大学で会った青年だった。
青年「こんな所でどうしたの?」
青年がしゃがんでタナ子に目線を合わせる。と、タナ子は小さく嗚咽を漏らし出した。青年はゆっくりと優しくタナ子に話しかけている。
タナ子は、公園に行きたかったが道に迷ってしまった。と青年に嗚咽混じりで伝えると、一層強く泣いた。
青年「もう大丈夫だよ。僕も公園に行く所だったんだ。一緒に行こう」
タナ子「ぐすっ。本当、ですかっ?」
青年が頷くとタナ子は少しずつ落ち着いていき、小さく笑った。
理由は相変わらず解らないが、タナ子はやはり青年と接触する事を目的としているように見える。
俺(打ち解けた上に行動を共にするか)
公園に向かうまでの道程で、タナ子と青年は楽しそうに会話をしていた。だが、タナ子にとってはそれすらも依頼の一環なのだろう。
タナ子「おにーさんは公園に何の用事があるのですか?」
青年「僕は……ああ、着いたよ。この公園だよね?」
タナ子「はいっ!ありがとうございます」
青年と別れてタナ子が公園の中を走り出す。と。
タナ子「きゃうっ!」
タナ子が転んだ。気付いた青年がタナ子に駆け寄ってくるが、それよりも先に近付いた人が一人。
?「大丈夫?あっ、血が出てるね」
そっとタナ子の膝にハンカチを押しあてたのはターゲットの彼女だった。
彼女「この子は貴方の妹さん?」
青年「そういうわけじゃないんだけど、大丈夫?タナ子ちゃん」
タナ子「ぐすっ。だいじょうぶ、です」
彼女「絆創膏……ああ、切らしてたか。このハンカチ、そのまま使って」
そのまま成り行きを見ていると、青年と彼女は大学で同じ学部だったようだ。名前を知っている程度の知り合いのようだが。
彼女「公園には遊びに来たの?」
青年「そう言えば……」
タナ子「わたしは、ぐす、待ち合わせをしているのです」
待ち合わせ。タナ子は誰と待ち合わせをしていると言うのか。振り返ったタナ子と目が合う。泣顔から一変してぱぁっ。と明るい顔付きになった。そして自分の存在を知らしめるかのように小さな手を振る。
タナ子「俺にい!」
ぞくり。と、背中に痺れが走る。恐怖。ではない。
高揚だ。
俺「タナ子……」
何とも子供らしい表情。
何とも子供らしい反応。
何とも子供らしくない、演技力。
俺「妹がお世話になったようで、ありがとうございます」
彼女「いえ。お家に帰ったらちゃんと消毒してあげてくださいね」
青年「またね、タナ子ちゃん」
タナ子「ありがとうございました。おにーさん、おねーさん、ばいばいです」
青年と彼女が会話をしているのを尻目に、タナ子と一緒に公園を出る。
タナ子は俺が付けていた事に気付いていたのか。しかも、俺を表舞台に引き摺りだした。タナ子のシナリオに、動かされた。この、俺が。
1 タナ子の様子を見る
2 優都の様子を見る
>>タナ子の様子を見る
大学での講義を終えて外に出ると、タナ子と青年を見つけた。
タナ子「おにーさん、おねーさんの所に連れていってくださいです」
青年がどうして。と言いかけたが、タナ子が胸の前で大事そうに握っているものを見て察したようだ。
タナ子の手には彼女のハンカチが握られている。返したいのだろう。
青年「今日も公園にいると思うよ」
タナ子「また迷っちゃったら、怖いです。だから、そのっ……」
どんどんタナ子の語尾か萎んでいく。その様子に青年は困ったように微笑うと、タナ子の手を引いて歩き出した。
青年「いいよ。僕と一緒に行こう」
タナ子「ありがとうございます!」
特に問題もなく公園に着いたタナ子は、きょろきょろと辺りを見回している。一瞬俺と目線が交わった。今回の尾行もすでにばれていたか。
タナ子「おねーさん!」
彼女「ああ、タナ子ちゃん。それに青年くんも。どうしたの?」
タナ子「ハンカチありがとうございました」
彼女「わざわざ返しに来てくれたの?ありがとう。今日は迷わなかった?」
タナ子「おにーさんが一緒に来てくれたのでだいじょうぶでした!」
タナ子が青年に振り向く一瞬。その自然な動作で俺に視線を向ける。わかった。わかったよ。お前のシナリオに付き合ってやるよ。
タナ子「おにーさんには、いつも助けられてばっかりですね」
青年「そんな、僕は全然……」
俺「タナ子!こんな所に居たのか」
タナ子「俺にい!」
たたっ。と駆け寄ってくるタナ子の表情は明るい。演技、には見えなかった。
俺「ったく。大学の前で大人しく待ってろって言っただろう?」
タナ子「ごめんなさい。でも、ハンカチお返しできました」
タナ子が笑った。ハンカチを返す。それだけの事がそんなに嬉しいのだろうか。様子を見ている限り、嬉しいのだろう。だが、何かが引っ掛かる。
組み立てろ。道を。組み。
タナ子「俺にい!」
俺「えっ?」
思考が中断されて一瞬わからなくなる。
タナ子「聞いてましたか?」
こそっ。とタナ子が耳打ちしてくる。お礼にケーキ屋さんの無料券をあげたいのです。と言った。確か、この間帰りがけに無料券を貰ったな。財布から券を取り出してタナ子に渡すと、嬉しそうに彼女と青年の所に行き、お礼の言葉と共に渡した。
俺(そうか……お前は、第三者を動かして舞台を作り上げたのか)
二人を微笑みながら見つめるタナ子を見つめて俺はそう思った。
俺「お前は、あの青年と彼女をくっつけたいんだな?」
公園からの帰り道。タナ子の描くシナリオに俺なりの答えを投げかける。
タナ子「どうなのでしょう。そうかもしれませんし、二人でいる所を浮気現場として写真を撮りたいだけかもしれません」
でも、幸せな方が幸せです。そう言ったタナ子は、言葉のトーンは明るいがどこか、辛そうだった。
1 タナ子の様子を見る
2 優都の様子を見る
>>タナ子の様子を見る
ケーキ屋さんの苺タルトをつつきながら一組のカップルの動向を窺う。今日が日曜日で良かった。お昼時と言う事もあり、そこそこ客入りが良い。木を隠すなら森の中作戦がしやすくて助かる。
俺(しかし無言、だな)
カップルはお互いに沈黙を貫いている。ついでに言えば目の前に座っている優都とタナ子もカップルの動向を窺い、微動だもしない。
タナ子なんか苺のショートケーキを食べている途中でカップルが来た為、口まわりにクリームが付いたままだ。
彼女「あのさ、その……」
意を決したのか、彼女が声を出すが歯切れが悪い。彼氏は頭をガシガシと掻くと面倒臭そうに溜め息を吐いた。
彼氏「オレ達別れねぇ?」
彼女「えっ?」
決まった。これはタナ子の勝ちだ。
優都「もぉー!早くユウと彼氏の写真出して別れ話をしてくれないからぁっ!」
優都が紅茶をティースプーンでカチャカチャと混ぜる。紅茶が飛び散るからやめろ。
彼氏「なんつーかさぁ、飽きたんだよな、オマエ。もっとイイオンナ見つけたし。じゃあな」
そう言って彼氏はケーキ屋さんを出ていった。
優都「あっれれー?証拠出して別れ話じゃなくないー?」
タナ子「…………」
優都「これって引きわけぇ?」
俺「いや、タナ子の完全勝利だよ」
一人残された彼女は必死に嗚咽を押し殺して泣いている。その隣には、青年が居た。
青年「よかったね、彼女さん」
彼女「これで、やっと……っ、自由、なんだ、ね」
青年が彼女を優しく抱き締める。
優都「えっ?ちょっとなんなのアレ?誰?」
俺「優都、お前に今から俺が組み立てた道を教えてやる」
タナ子の狙いは彼女と青年を接触させる事にあった。親密になった所で浮気現場として証拠写真を撮り、別れ話に持って行くと言うシナリオだ。だが。
俺「タナ子。何枚か写真を撮ったはずだが、彼氏に渡さなかったな?」
タナ子「はい。彼氏さんは彼女さんを束縛していました。なので、他の男の人と彼女さんの写真を見せたらどうなるか」
優都「……下手すれば殺しちゃう、みたいな?」
タナ子が頷く。
そこでだ。タナ子は彼氏の彼女に対する意識を別の人に向けさせる事にした。その相手が優都だ。タナ子は優都が彼氏に接触する事も計算に入れていた。そしてその答えが、先程の彼氏の言葉。
俺「良かったな。イイ女」
優都「うげぇ。束縛男なんてマジ勘弁なんですけどぉ」
タナ子「ユウおねーちゃんなら、必ず彼氏さんを射止めてくれると信じていました」
次に彼女と青年。
青年は彼女に対して好意を持っていた。その為動かしやすい。
青年がいつも彼女の場所を知っていたのはお互いの趣味にある。
タナ子「青年さんは絵を描くのが好きで、彼女さんはお写真を撮るのが好きなのです」
二人とも主な活動場所は自然公園だった。
風景画ばかり描いていた青年は、公園で写真を撮る彼女も風景の一つとして描いていた。そしていつの間にか、彼女自身を描くようになっていた。本人はこっそり描いていたつもりだが、彼女さんはそれに気付いていたようで。
タナ子「そんな青年さんをお写真に撮っていたそうですよ」
優都「なにそれぇ。両思いなの?ならちゃっちゃと別れて勝手に付き合っちゃえば良かったのにぃー」
俺「簡単に別れられたら苦労しないだろ?」
問題は彼氏が異常なまでに彼女を束縛していた事にある。素直に別れよう等と言ったら、何をしだすかわからない。上手くいって別れられたとしても、必ず彼女の心に深い傷を残すだろう。それをわかっていたから彼女は依頼してきたのだ。
タナ子「もしもユウおねーちゃんが彼氏さんからの依頼を受けて彼女さんに近付いていたら、彼女さんは殺されていたでしょう。わたしはハンカチをお返しする事もできなかった」
優都「でも仮定のお話でしょ?そんなのわから」
タナ子「殺されてしまうんです!結局、誰かが。……犠牲になる」
だが、タナ子は優都と青年と言う保険をかけた為、彼氏はあっさり彼女を捨てたが、彼女には良い相手ができた。
俺「依頼主の依頼をただこなすだけではなくその先をも見越す。現状から分析し臨機応変に一番穏便な舞台を作り上げたタナ子の、勝ちだと思わないか?」
優都「……オレは別れさせた後なんて、クエストに無いから知らない」
依頼主の依頼をクリアーしたその後を、優都は恐らく一度も考えた事が無かった。確かに優都は別れさせる事ができるが、いつも泥沼の修羅場になると言う悲惨な結末だった。
優都「お芝居では負けたとは思わないが、負けだな。オレは、他人を幸せな方へは導けない。いつも、な」
?「情けないですわ。いつもの喧しさはどうなさいましたの?」
声がした方に視線を向けると、鞠華さんが立っていた。
鞠華「幸せの仕方が違うだけ。ただそれだけじゃありませんの?」
優都「そう、だな。……あーもうっ。ユウくやしいなぁ!柚葉に仇取ってもらうんだからぁ」
鞠華「くすっ。その前に、わたくしですのよ?」
鞠華さんが微笑う。
タナ子は目線を逸らす事無く真っ直ぐ鞠華さんを見つめた。
1 少し、気になる
2 二冊目へ
>>少し、気になる
ケーキ屋さんからの帰り道。俺の目線の先をタナ子は歩いている。
優都は彼氏の所へ行き、後始末の準備をしている為いない。俺とタナ子の影だけが伸びている。夕日が、少し眩しい。
俺「無事依頼を解決できたな」
ぴくん。と、タナ子の肩が跳ねた。歩みが止まる。
くるり。と、勢い良く振り返った。その表情は。
とても幼い、純真な顔。何かを待つような。
俺(こんな顔も、するのか)
きょとん。と俺を見つめていたタナ子は、はっとした顔付きになると少し顔を歪め、背を向けた。ゆっくりと歩きだす。
嫌に冷静で大人びているかと思うと、子供らしい演技もする。でも、どうしてだろう。今の表情を見たら。
俺(常に、芝居をしているみたいじゃないか)
一瞬だけタナ子の本質が見えた気がして、そう思った。歩幅を大きくしてタナ子の隣に並ぶ。横顔を垣間見ると、澄ました顔をしていた。
少し、気になる。
どうしてここまで上手い事依頼を進められたのか。タナ子の言葉の節々はまるで。
タナ子「もう、誰も死なせない」
見てきたかのように話す。
〜一冊目終了〜