照れ屋さんの彼
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『聞いてよギル！ 今日オズがねー』
「ああ」
『……って言ってきて！酷いと思わない！？ まぁわたしも言い返したけどさ』
「……ああ」
『昨日だってさー！ ………聞いてるの、ギル』
「……あ、ああ」
『さっきから“ああ”しか言ってないじゃない！』
「……すまない」
『何、どうしたの？ 悩み？』
「……………」
『……話してよ。わたしじゃ、頼りにならない？』
「………また」
『？』
「また、オズの話か、と……思っただけだ」
『………え』
「…………何だその顔は」
『……やきもち』
「なっ……！」
『それ、やきもちだよ、ギル』
「………！」
『うわー耳真っ赤ーこっち向いてよギルー』
「う、うるさい！」
『ギルだってオズ好きでしょ、わたしもそんな感じなの』
「………お前は、俺の方だけ見てればいいんだ」
『……………』
「ほら、わかったら……行くぞっ」
いつも肝心なとこでわたしから顔を背けるギル。
今のわたしの顔は、きっとギルと同じ顔なのに。
照れ屋さんの彼
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だからいつもわたしにからかわれるんだよ、ギル
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