ユーリスに話し掛けてもらおう大作戦

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ユーリスは、自分から話し掛けてこない。
お互いに相思相愛だってわかってるのに、相変わらず無愛想なまま。

だから、わたしは行動を起こすことに決めました。


その名も。





ユーリスに話し掛けてもらおう大作戦。
(そのまま)









@ユーリスの前で物を落としてみた





カラーン


『………』

「………」

『………』

「………」

「あれ、なんか落ちてるよ」

『エルザ!? あ、ありがとう!』





失敗。







Aいつも着ている鎧ではなくお洒落をして、ばっちりお化粧をしてみた





『………』

「………」

『………』

「………」

『………(彼、本ばかり読んでいて、わたしの豹変ぶりに気づいてくれません)』

「………」





失敗。









『(……よーし、こうなったら!)』


Bひたすら視線を送ってみる
(もはやネタ切れ)





『(じー)』

「………」

『(じー)』

「……あのさ」

『(おっ)』

「何か用?」

『……はぇ?』

「用もないのに話しかけないでよ」

『あ……』





すごく冷たい目で見られました。
どうしよう。立ち直れません。





「ぶっ」

『え?』

「あははははは!」

『えええええ!?』

「もうだめだ、こらえられない」

『あのー、ユーリス?』

「僕は別に」

『はい』

「用があったら自分から話し掛けるよ?」

『なぜそれを』

「エルザにずっと愚痴ってたでしょ、僕のこと」

『あー』

「僕が君のやることに口を出さなかったのは……その…」

『うん』

「一生懸命ななまえが……か、可愛かったからだよ」

『…………』

「……わざわざ恥ずかしいこと言わせないでよ」

『……ユーリス』

「何」

『大好き!』

「……僕も」






作戦を決行して、
結局は彼が口下手でも無愛想でも、
ユーリスならなんでもよかったことがわかりました。





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