それは嫉妬
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『………』
「………」
『………』
「…なまえ」
『んー?何、祐希』
「あー、何でもない」
『そう』
「………」
『………』
「……ねぇ」
『ちょっと待って今いいとこ』
「…俺より漫画が大事?」
『いやいやそんなわけ……!? ちょ、祐希!はなし…』
「だめです。ちゃんと待ったんだから、ご褒美くらいもらわないと」
『……だからって…いきなり後ろから…だっだだ抱き締めるとかそんな』
「何ー?もっと大きい声で言ってよ」
『……うるさいっ!』
「わ……。今、すごい顔真っ赤」
『………』
「もう俺ほったらかして漫画とか読まないでね?」
『……うん』
「はい、よくできました」
それは嫉妬
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……目の前で漫画読まれるのってこんな気持ちだったんだ
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