「カイル!」
「なに?」
「ふふ、なんでもなーい」
「えー、何だよそれ!」
ああ、今日はいい天気だなあ。
「リアラ!」
「なあに?」
「呼んでみただけ!」
「もう!」
俺、何か悪いことをしただろうか。
「カイル」
「リアラ」
何が悲しくて弟分と彼女がいちゃつく姿を見なきゃいけないんだ!
リア充爆発しろ!!
【3月17日の誕生花はアンスリウム。花言葉は『恋にもだえる心』。:カイリア+ロニ(TOD2)】
130317
【しんぱちとあるばさんだったらどっちがツッコミ大変かなあって考え始めたんだけどそもそもツッコミのベクトルが違うからどっちも大変かってなってツッコミの大切さを語り合いながら肩を抱き合うしんぱちとあるばさんの横で甘いもの食べてるろすさんぎんさんと戯れてるるきちゃんかぐらちゃんを受信した】
「そもそもアイツらはツッコミの重要性を分かってないんですよ!それなのにボクの存在を軽く見てるし!」
「僕らがいなくなったらボケが飽和して世界終わるからね!ほんっと分かってないよ!」
「オレは勇者さんの重要性は理解してますよ」
「そうそう。ぱっつぁんいないと大変だからね」
「「嘘つけ!」」
【的なね。どっちがより大変かって言えば物理的なダメージを負う点ではあるばさんだけどボケの人数的には圧倒的にしんぱちだよね。周りボケしかいないもんね。せんゆーはほら、一応ふぉいくんとかもツッコミだしね。ボケの人数も少なめだしね。】
130310
知ってますか。
僕らがどれほどあなたのことを大切に思ってるか。
あなたが無茶をする度に僕らだって同じだけ傷付くし、あなたが僕らに黙ってどこかに行こうとする度にどうしようもなく不安になるんです。
知ってますか。
知らないでしょう。
僕らにとってのあなたの存在とは、それほどまでに大きいのです。
【3月18日の誕生花はハナミズキ。花言葉は『私の思いを受けてください』。:新八(銀魂/銀さんへ)】
130318
もうどれほど昔の話になるだろうか。
父がいて、親友がいて。決して裕福な暮らしではなかったけれど、その日常に不満なんてなかった。何も変わらないで良かった。確かに幸せだったのだ。
だから、そんな日常が終わるなんて思ってもいなかった。
父がいて、親友がいる。ずっとそんな未来を思い描いていた。
「とか言ってみますけどね。今の状況に不満はないですよ。思い描いてた未来とは程遠いですけど。ゆう…ツッコミのお兄さんもルキも、クレアもいるし。何だかんだオレはこの日常も楽しんでます。
…だからほら、もう泣くな」
目の前で泣く二人の頭をそっと撫でながら、そうやってオレは少しだけ笑うのだ。
【3月26日の誕生花はサクラソウ。花言葉は『少年時代の希望』『幼い時の悲しみ』、『希望』。:シオン(戦勇。)】
130326
まだ彼の手がふっくらと柔らかであった幼い頃から。ずっと傍で見てきた。
強がりで、その実とても繊細で。優しく、素直になれない人。
僕が選んだマスター。
どんな困難も、運命も、彼と共にすると誓ったのだ。
だから濁流に呑まれたときも、再び生を受けた時も、最後の別れの瞬間まで。
僕は、幸せだった。
【3月27日の誕生花はヒヤシンス。花言葉は『あなたとなら幸せ』。:シャルティエ(TOD)】
130327
「デュクシ!」
「痛っ!ちょ、やめてよ!」
「勇者さんこんなのも分かんないんですか脳ミソ入ってんですか入ってないんでしたねすみません」
「入ってるってば!」
「じゃあ何でこんな簡単なことも出来ないんですか。馬鹿なんですか?」
「うう…そんなこと言ったって…」
「デュクシ!」
「痛いってば!」
【3月29日の誕生花はゴボウ。花言葉は『いじめないで』。:アルバとシオン(戦勇。3章)】
130329
晴れ渡る空の向こうに貴方の姿を見る。
遠く、手の届かないところへ行ってしまった貴方。
目に焼き付いて離れない、貴方の穏やかな笑み。とても美しい瞳。私の名を呼ぶ声。
愛していた、たった一人の家族。
貴方の創った世界に生かされている私たちは、貴方にとって命よりも大切なものだったのでしょうか。
【3月29日の誕生花はスイートアリッサム。花言葉は『美しさを超えた価値』。:ナナリー(ギアス/R2後)】
130329
「シェリア!」
「アスベル?何、そんなに慌てて…」
心臓が馬鹿みたいに跳ねる。
あの時はほとんど勢いだったから言えたようなものの、こうして改めて言おうとすると体の中の全てがひっくり返ってしまいそうだ。
きょとんとするシェリア。後ろでこっそり応援しているソフィ。大丈夫、深呼吸。
「俺と…!」
【3月30日の誕生花はカルセオラリア。花言葉は『私の伴侶に』。:アスシェリ(TOG/f後)】
130330
私は魔王。
現勇者と元勇者とパーティを組んでいる。
でも魔王とは名ばかり。使える魔法は50mしか移動できないゲートだけ。
元勇者は強い。現勇者は出会った頃が嘘みたいに強くなった。二人は本当に強いのだ。
私は魔王。
本当なら勇者に倒されてしまう立場の私は、今日も大好きな二人の勇者と旅をする。
【3月31日の誕生花はイチゴ。花言葉は『尊敬と愛』。:ルキ(戦勇。)】
130331
「ねーねーシーたん」
「なんだよ」
「オレね、今すごい楽しいよ!」
「そうか」
「シーたんが頑張ってくれたおかげ!」
「…はあ?」
「オレ、シーたんの親友でよかったなあ!」
きらきら、きらきら。
目を開けて見た世界がこんなにも輝いているのは、千年経っても変わらず親友がオレの隣を歩いてくれるから。
【4月15日の誕生花はコデマリ。花言葉は『友情』『努力』。:クレアとシオン(戦勇。)】
130415
「あのね、」
伝えたい言葉はたくさんあるのに、それはどれも上手に言葉になってはくれなくて。溢れ出たその言葉に、私はたくさんの思いを込めるのです。言葉の先は続かなくて。苦しくて苦しくて仕方ない。だけどね、だけど。
「うん」
あなたがそうやって聞いてくれるから。だからね。
「あのね、私ね、」
あなたの耳元で、ゆっくり、こっそり。言葉を紡いでいくのです。
「あのね、」
「うん」
だってほら。耳元でなら。私が伝えられなかった言葉も、溢れ出てしまった言葉も。きっとあなたに届くでしょう?
「あのね、」
耳元でなら。あなたの照れたような笑顔も、誰にも邪魔されず見れるでしょう?
「だいすき」
【「あのね、」で始まるお話がずっと書きたくて でも長く書く気力はなかったよ】
130418
ここはとても狭くて寒くて、暗い。
声を発することも出来なくて、目を開けることも出来なくて、手足を動かすことも出来ない。
雁字搦めの檻の中。たったひとつだけ聞こえるのは。
オレの名前を、哀しそうに、求めるように、縋るように、呼ぶ。君の声。それだけ。
大丈夫だよ。君が迎えに来るまで、オレは、
【5月24日の誕生花はキランソウ。花言葉は『あなたを待っています』。:クレア(戦勇。)】
130524
平凡。身体能力、頭の出来、共に中の中。取り立てて秀でた能力は無し。
強いて言うならばツッコミスキルの高さだろうか。
すぐ泣く、すぐ人に頼る、すぐ笑う、すぐ許す。極度のお人好し、無駄に許容範囲が広い、一直線。諦めが悪い、努力家。どこにでもいる普通の人間。
――それが、オレの選んだ勇者様。
【5月25日の誕生花はラナンキュラス。花言葉は『美しい人格』。:ロス(戦勇。)】
130525
「え、なに。お前、ボクのことそんな風に思ってたの?」
「そうですけど」
「ボク、喜んでいいの?」
「いいんじゃないですか?」
「…ボクもお前の印象とか言った方がいいの?」
「どうせロクなこと言われないんでいいです」
「なんだよそれ」
「本当のことじゃないですか」
「……」
「……」
「…ロスはね、」
とりあえずドSだ。ボクのこと殴るし、蹴るし、刺すし、ボクが魔物に襲われてても笑って見てるだけだし、暴言なんていつものことだ。
でも絶対に助けてくれるし、いつも夜番してくれるし、宿の交渉とか必需品の値切りとか上手いし、強いし、頼りになる。
ボクの目標。最高の相棒。
――それがボクの戦士。
「……」
「…なんか言えよ」
「黙ってください」
「……」
「…なんか言ってくださいよ」
「黙れって言ったのお前だろ」
「勇者さんの分際で口答えしないでください」
「お前ボクのこと何だと思ってるんだよ」
「さっき言った通りですが」
「……」
「……」
「双方痛み分けだね!」
「「…言わなきゃよかった」」
【5月25日の誕生花はニチニチソウ。花言葉は『楽しい思い出』『友情』。:アルバトロス(戦勇。)】
130525
瞼を閉じていても分かる眩しさに、自然と眉間に皺が寄った。目を覚ます。
瞼を持ち上げようとして、その行為が出来ることを疑問に思う。何故、だ。
意識は揺蕩う。ぼんやりとした意識の中で、誰かが、確かに、僕の名を呼んだ。誰だ、出たのは掠れた声。瞼を持ち上げる。
「おはよう!」
目に映るは、太陽。
【5月26日の誕生花はワサビ。花言葉は『目覚め』『うれし涙』。:ジューダス(D2/ED後)】
130526
名前を呼ぶ声がする。声のした方を向けば、後ろ手に何かを隠した少女の姿。
彼女は少しだけ背伸びをして、内緒話をするように俺の耳に口を近付けた。
「いつもありがとう」
首にかけられる、彼女お手製だろう折り紙でできた金メダル。笑う少女。
これで明日も頑張れるなあ、だなんて。そう思う俺も大概だ。
【6月2日の誕生花はニーレンベルギア。花言葉は『心が和む』。:ルドエル(X2)】
130602
目の前が赤く染まる。怒りにか、悲しみにか、遣る瀬無さにか。
「あなたは馬鹿だ…っ!」
正しいことをしている背中。誰かを救おうといつでも差し伸べられている手。それを抱えながら、オレは叫ぶ。
「頼むからっ!」
もう二度と、大切な人を失う苦しみを味わわせないでくれ。
言葉に、彼は、小さく、笑う。
「っていう夢を見たんで殴らせてください」
「嫌だよ!」
言動はいつもと同じなのに、顔色が優れない。夢を見たというのは本当なのだろう。困った。
「まあ、その、なんだ。…もうボクはいなくならないよ」
何て信憑性の無い言葉だ、と自分でも思うけれど。
そんな言葉で、彼は安心したようにボクを殴った。
【全キャラ1メンタル弱いろすさんとろすさんのメンタルの弱さを分かってて自分にもろすさんが臆病拗らせた一因があるって自覚してるけどえーもう引きずんなよボクもみんなも生きてんじゃんボクに至っては魔力あるからたぶん滅多に死なないよーってなってる図太いあるばさん(タイトル)】
130607
「泣きたいなら泣けばいいだろ」
仕方ないな、と彼は困ったように笑った。その表情は幼子を見つめるようでも、泣くのを堪えているようでもあった。
彼の手が髪を撫で、頬を包む。あたたかい。
「泣いていいんだよ」
彼の言葉は、どこまでもやさしく、やさしく。言葉は雫となって。ひとつ、頬を滑り落ちた。
【あるばさんと誰か。ろすさんでもるきたんでもいいね。あるばさんの包容力はみんなをすくうね。】
130620
「ルキちゃんはオレが守ってあげるからね」
「えー、いいよ。ゲートで逃げるから」
「いいの。オレがルキちゃんのこと守ってあげたいんだ」
「私、魔王だもん。守られなくても平気だもん」
「オレだって魔王だよ。だから勝手にするね」
「うん。勝手にすればいいと思う」
「じゃあ、約束」
「…仕方ないなあ」
「ルキが口説かれてる」
「遂にあいつもロリコンの仲間入りか…」
「…なんか、もやもやするんだけど」
「勇者さんもロリコンだったんですか。オレの周りはロリコンしかいないんですか」
「そう言うお前だって視線だけで人殺せそうな顔してるぞ」
「これはあれです。アレなんです」
「…いいから認めろって」
【っていうルキコンなろすあるくれちゃんどっかいないですかね】
130629
右手を広げて左手を広げて、その両手に、勇者の右手と戦士の左手を取る。
どちらの手も当たり前に私のものより大きい。当たり前に私のものよりごつごつしている。そして、当たり前に、そっと握り返してくれる。
今日はどこに行こうか、なんて話しながら。歩く道のりは、当たり前に、キレイに輝いている。
【ろすあるきちゃん】
130727
「ルキ、手はこう。猫の手」
「こう?」
「そうそう。力入れすぎないようにして」
「うぅー」
台所に立つ大小それぞれの背中。片方はオレンジの、もう片方はピンクのエプロンを着けて、包丁を握って悪戦苦闘。
とてもリズミカルとは言えないまな板を叩く音を聞きながら、緩む口許をそのままに。目を閉じた。
台所からいい匂いが漂ってくるのはあと何分後だろうか。
わいわいと騒がしい声。たまに混ざる悲鳴。
戦士は何もしちゃダメ、だなんて。オレがいないと何もできない奴らがよく言ったものだ。
でもまあ。仕方ない。今日は。今日だけ。
のんびりと夕飯を待ちわびるとしようじゃないか。
ああ、腹減った。
【ろすあるきちゃん 腹減ったのはわたし】
130729