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    優しい瞳で、私とは身長差があるから話をするときには目を合わせるには少し屈んだり背を丸めたりしなきゃいけないのも苦としていない表情をして私の話も楽しそうに聞いてくれる人。

    彼とハンター試験がおわったらどうなるか分からない。分からないけど、振り向かせる努力くらいはしたい。


    「よし、何もしないよりいいでしょ」


    化粧室の鏡の前でほんのり色のついたリップをつけてにっこり笑ってみる。
    こんな、ちょっとのことに彼が気づくとは思えないけど。
    小さなポーチをカバンに戻して前髪を少し手櫛で整えてから、化粧室をでてみんなに合流する。


    「おまたせ」
    「……ん?ナマエ、おまえなんか変わったか?」
    「え?」


    なにかかわったことに気づいてくれただけで嬉しくなってしまうこれはもう。


    「なんつーか、ちゅーでもしたくなるような」
    「へ!?」
    「あ、いや!?なんでもねぇ、なんでもねぇよ」
    「そっ、そっか!そうだよね!もーレオリオってば〜〜」


    な、なんだ今の。びっくりした。
    顔を互いに真っ赤にして挙動不審になってしまっている私たちの後ろでクラピカたちがため息をついたのが聞こえた。


    この恋、もしかして……もしかするのかもしれない。



    (恋色誘惑リップ end)




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