ちゅ。
ちゅちゅ、ちゅ。
「ふ、はは、くすぐったっ…」
「ムードもなにも無いな、」
それは優しく押し倒されたベッドでソニックは笑った。軽いキスが頬から徐々に下りてきてくすぐるものだから、ばたばたと足をばたつかせていた。
愛撫をくすぐったいと言われればシャドウは向きになり、柔らかく胸の粒を食む。舌で押し潰し、音を立てて吸えばばたつかせていた足は大人しくなり、時折ひくつくようになる。
「ん、く、しゃどっ…」
「くすぐったくはないだろう」
先程まで緩んでいた顔が蒸気する。ソニックは胸元に埋まる頭を掻き抱き、引き攣った声で切なく鳴いて。そんな顔を見てはシャドウが意地悪く笑う。
指先はそろり下を行く。その手はゆるゆると下腹部を刺激し、そこに到達しそうだった。水音がたつそこにつけて、下腹部の刺激にソニックはまた声を漏らす。
「く、ぅんっ…」
「まったく…新年から、君はいやらしい」
「ばっ…!ちがう、シャドウが、ぁ、上手いか、ら!」
シャドウがそれを擦り上げる。ちゅぐ、と手袋を濡らし淫猥な音があがる。それがソニックの耳を犯していく。じわりじわりと広がる甘美な波に、ソニックはふるりと身震いした。
「それはおかしいな、僕は君としかこんな事をしないのに。上達なんかできるわけが無い」
「じゃあ、やらしいのは、っ、シャドウだ、ひ、あぁぅっ!」
一際大きな嬌声。達したわけでは無いものの、先端を掻かれ強い快感に悲鳴をあげたのだ。不規則で荒い呼吸で部屋が暖まり息苦しくなっていく。
ソニックが強くシャドウを抱きしめれば嬉しそうに目を細め軽くキスを落としていく。それは先程とは逆に、下から上へと上って行った。
ぱた、と耳が動き行為を催促しているように見える。焦れた瞳のソニックに、シャドウはまた意地悪を仕掛けるのだ。
「どの口が、やらしい、と?」
「ひっ、ぁは…」
耳元で吐息混じりに囁いてやる。それがソニックにとってどれほどの快感を呼ぶのかシャドウはよく知っていた。シャドウから逃れるように耳が垂れ、刺は快感で総立ちだった。しかし、彼自身は威勢が良く、いつものように生意気に笑うとシャドウの頬を掴むとぐい、と自分に引き寄せた。
「はっ……この口、だぜ」
「っ、ソニック、」
「この口が、やらしい、ってさ」
「…じゃあその口を塞いでしまおうか」
深く口づけていく。小さく柔らかな唇を食べてしまうのではないかと思うくらいの深く長い口づけ。角度を変え、何度も何度も繰り返す。時々シャドウが二人分の唾液を吸い、味わっては飲み込んだ。
「は、ぁ…しゃど、」
「ふ、…なんだ…」
「今年も、シャドウが、好きだぜ」
「それはこっちも同じだ」
シーツをしわくちゃにしながら二人は手を繋ぐ。
また新しい時を二人で歩むために。
***
新年フリー小説!
三が日までに書こうと思って書けなかった……。
今年はシャソニで姫始め……。