ほろ酔い気分
スーちん様 新撰組→神
▽新撰組→銀魂
時計を見ると夜の22時。子供は布団に入る時間だ。
「ひっく。オラ、犬ども。とっとと酒を持って来るアル」
「ちょっと、左之さんヤバいって。神楽の奴、完璧に酔ってやがる」
「んなこと言ったって、誰だよ酒を飲ませた奴は」
「ひっひっく。おい。犬っころと変態赤髪。何言ってるアルか。ア"ァ」
「「何でもないですっ」」
何故、只今このようなことになっているかというと、万事屋に神楽単独の仕事がきたのだ。内容はとあるお店のお手伝いであった。残念ながら先方が女の子を借りたいということで神楽一人でこの仕事に出向いた。生憎、営業時間が長く、万事屋からも通いため、先方が近くの旅館に部屋を借りてくれたのだ。そして、仕事が終わった神楽が旅館に出向くとまさかそこには何故か、異世界からきた(らしい)新撰組の一行もいたのだ。
で、新撰組一行の部屋で、どんちゃん騒ぎになり、みなさんが目を離している間に神楽が誤って日本酒を飲んでしまって現在に至るのだった。
「ねぇ。もっと呑みたいアリュ」
先程とは違う様子で、ほんのりと頬を紅く染め、潤んだ瞳で神楽は彼らを見つめた。
「ほら、神楽ちゃん。そんな顔してると襲われるよ。土方さんに」
「何で俺なんだよ総司。それにしても、酔っちまうなんてまいったな」
「お酒だめアリュか」
困り果てた新撰組を余所に神楽はなんともかわいらしい顔をして、お酒をねだっているのだった。
「よし、神楽。そんなに呑みたいなら二人きりになるか」
「本当アリュか。左之がお酌してくれるアリュか」
「あぁ。もちろん、口で「言わせねーよ」なんだよ平助」
「けっけしからん」
やはり変態発言をしようとした左之助を平助が必死にとめたのであった。新撰組きっての真面目である一は、顔を紅くして一連の様子を見ていたのであった。
「頭がくらくらするネ。一ちゃん抱っこ」
神楽は腕を大きく広げて一に前から抱きついた。そして、たまたま一の後ろにあった日本酒を見つけ、皆が止める前に口に含み一に顔を近づけた。そして。
「なっ」
「ひっく。一ちゃん美味しかったアリュか」
顔を茹蛸のようにした一をみながら、神楽は満足そうに笑った。もちろん、他のメンバーも目を点にしてみていた。
「次はー。歳三にお酌してやるよ」
「おっ俺はい「ダメだよ神楽ちゃん土方さんは下戸だからお酒は飲めないんだよ。だったら僕にお酌してよ」
「えー。ダサいアルな歳三は。お前は嫌アリュ。平助だったらいいアリュ。犬だから」
「ひでぇな。俺は犬かよ。でも、神楽にだったら…」
「おい黙ってりゃ。俺を下戸だの、ダサいだの言いたい放題言いやがって」
「だって本当のことじゃん」
「ほら神楽。こっちきて寝るか」
「あっ左之さんずりぃ」
そんなこんなで二時間がすぎ、気づいた時には朝だったとさ。ちなみに神楽は昨夜のことは一つも覚えておらず、いい思いをしたのは結局、一くんだけだったとか。
2013.01/28
お久しぶりです。&お待たせしました。
奪いあいということだったのですが、奪いあうどころか何もなくおわってしまいました。申し訳ないです。しかも一くんが良いとこどりという…。そして何より新ぱっつぁんがいないだと。新八、私は新八好きだよ(薄桜鬼のです。もちろん銀魂の新八も大好きですよ)それは、さておき。本当に遅くなってすみませんでした。非夢混合の長編を近々書き直す予定ですので、またそちらのも目を通して頂けると光栄です。