▽ナルシストで俺様
新選組
ヤバいまじ眠ぃ…
昨日は徹夜でムリヤリ、土方さんに書類書かされて、本当に一睡もしてない・・・
寝ようと横になったら、総悟に邪魔されて土方さんの抹殺計画に付き合わされた。(結局、計画は土方さんにバレて中止)
総悟がいなくなってやっと眠れると思ったら、次はまた土方さんに見回りに行けって追い出された。(後で絶対に殺る)
そして今、俺はだらだらと公園のベンチでアイスを食べている。
本当は、いつものように逆ナンされに行こうと思ったが、眠くてする気がしない。
そんなことを考えていたら聞いたことのあるソプラノの高い声が聞こえた。
「げっ??!今日は得意のナンパしに行かないアルカ?」
「げって酷ぇなぁ。チャイナさんよぉ
それにナンパじゃなくて、女共が勝手についてくるだけだ。俺様の魅力に敵わなくて」
「相変わらず最低のナルシストアル」
冷めた顔で声を低くして言ってきた。
何故か知らねぇが、コイツ(と志村妙)だけは俺におちない。だから、興味が沸く。
「それより、いい物食べてるアルナ」
羨しそうな顔で目をキラキラして俺の持っているアイスを見てきた。
「なんだ、食いてぇのか?」
「なっ食べたいなんて言ってないネ」
コイツは絶対にツンデレだ。まぁ、嫌いじゃないけど。
「いるか?」
「えっいいアルカ」
「俺の食べかけの」
怪しく笑ってみると、またいっきに冷めた目で見てきた。
「いらねぇなら、俺が食べるけど」
「いるアル!よこせヨ」
「人に頼む時はそういう態度でいいんだっけ?」
「…アイス欲しいアル。」
「…俺の言うこと一つ聞けるか?」
「もちろんネ」
…なんだこの上目遣い。天然かっ。天然なのかっ。やべぇ可愛い。
「ほらよ」
「ありがとって」
俺はチャイナにアイスを渡した。そして、チャイナが口にアイスを入れたと同時に俺はチャイナをベンチに座らせた。
「やべぇ、案外気持ちいい。太ももいいなぁ」
「変態…何やってるネ」
ドスのきいた声が聞こえる。が、おかまいはない。「えっひざ枕をしてもらってる?」
「そうじゃなくて、何で私が…」
「俺の言うこと一つ何でも聞くんだよなぁ」
「…うん」
「じゃあ、このままでいろ」
そう言い、俺はやっと眠りにつくことに成功したのだ。ボソボソと何か言われ髪を触られている感じだけが残っていた。
執筆 2012.