02
あの引っ越したばかりのボロアパートから歩いて15分、私はコンビニに来ていた。
決して物を買いに行った訳ではない。物を買うのなら近くのコンビニに行く。
「あっおはよーございます。
マダオ店長。」
「あっおはよう。てか、酷くね。マダオって、おじさん立ち直れないからね。
まぁ、今日もよろしくね。」
3日前から私は此処でアルバイトしている。なぜなら、お金がないからだ。
ちなみに此処のコンビニは近くのコンビニより時給が少し高い。店長はどうしようもないマダオだが。
店長に挨拶を適当にして、私は仕事服に着替えた。髪はサイドのお団子をとり、二つに結んで、休憩所から出てレジへ向かった。
「あっ、マヨラーさん。ヅラさん。おはようございます。」
「土方だっつってんだろ」
「リーダー、ヅラじゃない桂だ。」
レジに行くと私より先にマヨネーズを愛しているという土方さんとやけに長髪な桂さんがいた。
「ったく、そういやお前高校生だよな。」
私が商品を並べようとしたら、息なりマヨラー,,,面倒臭いからマヨでいいよナが話し掛けてきた。「そうアルヨ。何だよ息なり」
「お前ここら辺じゃみかけたことねぇと思って」
そりゃそうだ。
だって、つい最近に来たから。
「それがどうしたアルか?」
「いや、何でもねぇ」
マヨはそう言うと入って来たお客さんに対して"いらっしゃいませ"と言ったから、私もそれに合わせて言った。
「おっ、そういえば!」
今度はヅラが話し掛けてきた。
「何だヨ。二人して。」
「む。すまん。
そんなことより、先程の話からしてリーダーは高校生だよな」
「そうだけど?」
さっきの会話盗み聞きしてたんかよ。
「なら、高1か?」
「違うネ。春から高3アルヨ。」
「なんとっ。では、俺達と一緒だな。」
ヅラは笑いながらそう言った。
「俺達?」
ヅラが高校生だったことに内心驚きながら、じゃあ他は誰だろうと思いながらおにぎりを陳列棚に並べた。
「おぉ、リーダーそう言えば知らなかったな。俺と土方は高校が一緒なんだ」
そう言い、私とヅラはマヨを見た。マヨは先程来たお客さんのお会計をしている。
まさか、マヨまで高校生とは。ずっと二人とも大学生だと思っていたから驚きだ。
"ありがとうございました"と言いお客さんが出てったのを確認し、ヅラが聞いてきた。
「ところで、リーダー」
「次は何アルカ?」
「高校はどこ高だ?」
「えっ高校アルカ…」
まさか、こんな質問がくるとは…
高校って…
「そういやぁ、俺も気になってた
少なくとも俺達とは違うよな。
見たことねぇし」
「高校はっ」
どうしよう…
こうなったら、仕方ない。
「女子校アルヨ、男なんて一人もいないネ。いーだロ」
「リーダーは女子校か」
「うっうん」
ヅラはそう言い、長い髪を一つに結った。
「二人はどこアルカ?」
私が何となく聞いてみた。
「俺達はぁ、」
マヨが答えようとした時、手を叩く音がした。
「三人ともお客さん居ないからってお喋りしてないで手を動かして」
マダオが似合わない仕事服を着て、やってきた。会話はここで終了。
ついでに、私も時間ということであがりになった。
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