短編 | ナノ


「どうしよおおお。テストやばいよよよ」
「何故ゲームをしながら言う」

「…テヘッ」

「……平助。ほんとーに本当に本当にキモいからやめなよ」
「頭を打ったのか」

「うるせー!いいよな!皆は頭よくてさ!」
「お前が勉強しないのが悪い」
「じゃあ一くん!総司はどうなんだよ!」
「僕ちゃんと勉強してるも〜ん」
「俺とゲームしてるくせに。あ、危ない」
「家ではちゃんとしてるからね〜。平助が危ないんだよ平助のせいで死にかけたじゃん」
「2人とも今しろ。テストは明日だぞ。あとチョロチョロとゲームの話を出してくるな。その器用さを勉強に生かせ」
「わあ。一くん全部一気にツッコんだね」
「一くんには関係ないだろー」
「何を言っている。いつも追試ばかりで、しかも何故かわからないが俺まで巻き込まれてもう一度テストをしてるのを忘れたのか」
「テ「もうそのネタやめなよ。いい加減寒いよ。じゃあ僕帰るね。ばいば〜い」

「いいのか平助。総司が本気になれば追試なんて免れるに決まってるだろう」
「うん。そうなんだけどさ、どこがわからないかわからないって言うかさ…」
「……」
「まあ俺にだってミラクルは起こるって」


「一くん!一くん!やばいよひゃっふいやっほい!」

「…一くん。何が起きたの」
「よい点だったそうだ」
「もしかして総司見ちゃう系?えー、見ちゃうの?しょうがないなぁ。10秒だけだからな」
「僕1言もしゃべってないんだけど」
「ほらっ」
「わー、いつものウザさが最大限にアップしてるね。ってかその点どうしたの」
「だろだろー」
「いやそうではなく、50点とは凄いなということだ。何故こんな簡単な問題でそれしかとれないのだ」
「え…」
「うんうん。僕でも70点はとれた」

「よく聞けー。今回の平均点は52点だ。それ以下の者は追試」

「え、まじ。イジメ?これイジメじゃん」
「よかったね。あと1点じゃなくてさ。ぷぷ」


by.家出