短編 | ナノ


「千鶴ちゃん」
「あ、沖田先輩!」

部活帰り千鶴ちゃんを見つけたから手を振ると、嬉しそうに手を振り返してくれた。…幸せだなぁ。

「ごめんね。結構待ったよね」
「いえ、そんなことありません」
「嘘。手冷たくなってるよ?」
「待ってないですっ!」
「あ、千鶴ちゃん!待ってよ〜」

千鶴ちゃんはかわいいからついいじめたくなっちゃうんだ。
走ってる千鶴ちゃんに追いついて手を握ると、千鶴ちゃんの足が止まった。これはチャンス。彼女の顔を覗きこむと、案の定顔が真っ赤だった。そんな僕を見て、千鶴ちゃんは顔を思いっきり背けた。

「あれ?千鶴ちゃん?顔真っ赤だよ」
「〜っ!そんなことないですっ!」
「本当?じゃあ顔見せてよ」
「え……」
「ムリ?やっぱ顔真っ赤なんだね。かわいいなぁ」
「ち、違いますっ!沖田先輩の方なんて向けますよ!」
「わぁい。嬉しいな。早くこっち向いて」

千鶴ちゃんは深呼吸して落ち着かせて顔の赤いのを元に戻そうとしてる。千鶴ちゃんの真っ赤な顔は、そんなんじゃ直らないのにね。

ようやく決心したように彼女は肩に力が入った。「おきたせんぱ…」

ちゅっ

「あれ?千鶴ちゃん、やっぱり顔真っ赤だね。嘘つき〜」

「ち、違います!それは沖田先輩がキ、キ…、キスをするからですよ!」

「え〜?なんて言った?『沖田先輩が』のあとをもう1回お願い。」
「沖田先輩わかってますね!」
「え〜何が?」
「もうっ!沖田先輩!」




現代学生パロです。
もはや何がしたかったのか…
てか初薄桜鬼これとか。わろたわろた

by.無神論