※小話まとめその2
学パロハオ葉でおしどり夫婦話1本、ハロウィン話1本、日常いちゃこら話3本の計5本。
全て会話のみです。


「葉」
「ん?ああ、ほい。頼まれたシャーペンの芯な」
「……葉」
「あん?…うおッ、すまん!間違えてカラー芯買って来ちまったか!おお…購買のおばちゃん代えてくれっかなー」
「葉」
「え、い、いいぞ!オイラが間違えて買ったんだから、オイラが代えてもらいに行くんよ!あっ、オイッ、ハオ!…行っちまった…」


「ハオ」
「うん?なんだい、葉。…缶コーヒー?くれるの?…ああ、シャーペンの芯買い間違えたお詫びか。気にしなくてもいいのに」
「…はお」
「ん?う、わっ…えッちょッよう?な、なになになんなのどうしたのこんなサービス…ってか、恥ずかしがるくらいならキスとかしなきゃいいのに。顔真っ赤だよ、葉」
「……ハオ」
「…ごめんって、拗ねないでよ。葉は本当にかわいいなぁ」


「ハオ」
「ん。葉」
「ん」
「あ、葉」
「おお。ほい」
「ありがとう。はい」
「お、悪りぃな」

「……おい、アイツら何で主語が無いのに会話成立してんだ」
「ううーん…ハオくんから体操着借りた葉くんがそれを返して、葉くんはハオくんに貸していたコンパスを受け取る。そして更に葉くんがハオくんにお使いを頼まれたと思われる真新しいノートを差し出せば、ハオくんはどこからともなくお礼のお菓子を差し出す…なんだろうね、この流れる様な一連の流れ」
「『おい』と言ったら新聞、『お前』といったら茶をいれろというアレか」
「熟年夫婦かよ!」

===

「トリックオアトリートなんよ」
「………葉、甘いの嫌いな僕がお菓子なんて持ってると思うの?」
「思わんな」
「それなのにそんなこと言うわけ?」
「おう」
「………お菓子なんかないよ」
「じゃ、悪戯だな」
「っ、ん…?」
「うおっ、苦ッ!お前またコーヒー飲んでたんか!うあぁー…失敗した。ちゅーすんじゃなかった」
「ちょっ、え?は、え?」
「何テンパってんだよ。悪戯だろ」
「………それはまた、随分と可愛らしい悪戯で」
「くく、顔赤いぞー?お前本当可愛いなぁ」
「何言ってるんだよ、ばかよう。あと何抱き着いてんだ、暑苦しい」
「嫌なんか?」
「………………」
「ふ、ッ…あははッ!そっかそっか。オイラもこうすんの好きだぞ」
「……そんなこと言ってないだろ」
「じゃあ嫌いか?」
「……………………別に」
「ウエッヘッヘッ、そうかー」
「……フン。それで?なんで悪戯がキスなんだい。葉ならもっと別のことしそうなのに、らしくないじゃないか」
「ん?んー……いや、なんつーか…特に、意味はないんだがな」
「なに」
「だから……あー……何となく、その……ハオとちゅーしたかったんよ」
「……葉」
「うん?」
「Trick or Treat?」
「……無駄に流暢だな。ほい、ハッピーハロウィン」
「………」
「ああッ!ちょッおまッ!せっかくやったのにその辺に飴放んなよ!勿体ねーだろ!」
「葉の方こそ空気読めよ」
「はぁ!?」
「……はぁ、まったく。ムードも何もあったもんじゃない」
「だから何が…ッ、!?」
「飴なんかいらないって言ってるんだよ」
「ちょ、は、ハオッ…ち、近ッ…は、離れッ…」
「やだ」
「や、やだってお前な…ん、ッ…!」
「……お菓子じゃなくて、もっと甘いのが欲しい」
「…………オイラは甘くねぇよ」
「嘘。…すごく、あまい。ねぇ、もっとちょうだい?」
「……恥ずかしい奴」

===

「葉」
「なんだ、ハオ」
「僕手品覚えたんだ」
「ふぅん」
「なに、その気のない返事」
「別に」
「葉の好きなもの出してあげるよ」
「別にいらん。必要ない」
「…だからなんでそんなに投げやりなわけ?僕傷つくんだけど」
「? …好きなもんはもう出とるから、オイラには必要ないってだけの話だろう」
「は?」
「おまえ」
「え」
「オイラが好きなのは、おまえだ」


「……葉さん」
「なんだい、ハオさん」
「そういう不意打ちは、ずるいと思います」
「そうですかねぇ」
「そうですよ」
「…何じりじりにじり寄ってきてんだよ、おまえ」
「…だって、葉があんな殺し文句言うから」
「はいはい、そんな情けない顔すんなっての。めちゃくちゃ甘やかしたくなんだろ」
「意味わからないんだけど。いいじゃん、甘やかしてよ」
「この態勢は既に甘やかしてんだろ」
「やだ。もっとぎゅってして」
「……はいはい」
「本当なら、カレーパン出した僕に葉がメロメロになるはずだったのに」
「……いや。喜びはするが、メロメロにはならんだろ。むしろオイラは笑う自信しかないぞ」
「なんでさ」
「ドヤ顔でカレーパン取り出すハオとかどう考えても面白いだろ」
「葉はひどい」
「でも、おまえはそんなオイラがいいんだろ」
「……ようはずるい」
「はいはい。そんなんお互い様だ」
「なんでだよ。僕ばっかりだよ。こんなの不公平だ」
「なぁに駄々こねてんだよ、おまえは。どこがだよ」
「ぼくばっかようといたいんだよ。それなのに、ようはちがうんだ。やっぱりぼくばっかりだよ」
「……ハオはアホだなぁ」
「ひどい。なんでさ」
「それは秘密だ」
「なにそれずるい」
「はいはい」

(『オイラに構って欲しくて、手品とか覚えちまうお前が可愛いから』)

なんて、言える訳ないだろ。
バカはお。

===

「んー」
「どうしたの、葉」
「唇パサパサして痛ぇ」
「僕があげたリップは?」
「無くした」
「…3本目だよね?」
「わからん」
「もう葉にはリップあげない」
「んー…貰ってもすぐなくなるんよなぁ」
「なくなるんじゃなくてなくしてるんだろ、それ」
「ウエッヘッヘ」
「笑ってごまかすなっての」
「あ、そうだ」
「何」

ぶちゅうううう

「…え?」
「ハオがリップつけてんだから、ちゅーすりゃオイラにもつくんよ」
「…は?」
「これならリップ貰わんでいいからそもそも無くさんし、唇もパサパサにならんしで一石二鳥ってやつだな。おお、名案だ…!」
「いや、あの…葉さん…?」

いくらなんでも大雑把過ぎない?

===

「ようー」
「なんだ、ハオ」
「ちゅーしよ」
「断定形かよ。せんぞ」
「断定形だよ。何でさ」
「そういう気分じゃねぇ」
「どういう気分だよ、それ」
「うるさいんよ。お前なんかクラスの女子と仲良くしてりゃあいいだろ」
「…………よう」
「あ?」
「…………それ、ヤキモチ?」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………いや、あの、葉さん?」
「…………ッ、!」
「(うわ、顔真っ赤…)…えっと、あの、よう?」
「…………なんだよ」
「ちゅー、してもいい?」
「…………勝手にしろ」



いつまでもこれからも



繰り返し繰り返す。

===

2012.02.24 memoから格納

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