※今回は外伝OVAを参考にし、それにオリジナル要素を加えたお話になります









はいどうもー。二年部長白石蔵ノ介こと菅野悠です。


例のガントレット事件(もはやあれは事件だ)と部長任命騒ぎも相まって、はっきりいって私のストレスは現在マッハで加速中です。
部活全体のまとめ、部員への練習内容の指示、馴れない技術的指導、先輩からのやっかみetc……。その原因は上げればきりが無いくらいあるけれども。
その上、今日オサムちゃんからとんでもない爆弾発言を頂き、かなりストレスフルな状態な訳ですよ。

まぁ、その爆弾発言ってのが。




「一年がおらんからお前ら試合出られへんで?」



っていう、考えてみればかなり深刻な問題の提示だった訳だが。


つーか、むしろ何故今まで気付かなかったんだ私!色々忙しかったにしても言い訳出来ないレベルのミスだぞこれは!



と、そんな訳で。
私たち二年生はそれに対応策を練るための作戦会議を行ったんだけども。





「やっぱ部活に誘うには笑いをとるしかない!笑わせかしたもん勝ちやーっ!」





という、やっぱり四天宝寺と言わざるを得ない、訳の分からん結果で満場一致になったんですよね。不思議なことに。



で、そんな皆さんに私から一言。








「笑いとテニスとか全然関係あらへんわ!もう少し真面目に考えろやっ!!」




はい、当然ですよね。
という訳で、一年生へには普通に部活の見学に来ないかとお誘いしました。
あ、勿論すぐにオーケー貰いましたとも。


で、その見学しに来てくれた一年生ってのがどっかで見たことあると思いきや。これがまたびっくり。





「財前光……くんでよかったか?」

「ええ」

「テニスの経験は?」

「前に、一、二回」



うぉっ、生財前っ!
でも、やっぱり一年の時から無愛想なんやなーこの子。
まぁそんなとこがかわいい……のかな?

向こうでは小春がラケットの持ち方とかをレクチャーしている。でも財前君はラケットの持ち方くらいは知っていたみたいで、軽やかにラケットを回してキャッチする余裕まで見せつけてくれた。


その上、彼はニヤリと笑って私たちに向かって高々と言い放つ。





「先輩ら、俺と勝負しません?」





……わお、随分と強気な新入生だねこりゃ。


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