ありがとう


いつも…。
あなたが傍に居ることが当たり前になっていて
幼かったあの日の私は、いつの間にかそれに慣れてしまっていたのですね

まさかあなたが、私の前から、儚い光みたいに消えてしまうなんて
その時は、思いも寄らなかった

そしてとうとう私は、大切なことは何一つ、伝えることが出来ませんでした

伝えるべき想いが、言葉が、こんなにも沢山あったというのに…

あの時、伝えれば良かった
いや、伝えるべきだった
それがどんなに気恥ずかしくても、照れ臭くても、あなたに

あなたを亡くした今では、面と向かって伝えることさえ、私には叶わない

ならば叶わなかった、あの日の代わりに
幾万に輝く星に、この想いを託します

見上げる夜空の、光の渦の何処かに
きっとあなたは、いるはずだから
見守ってくれてるはずだから

支えてくれて、ありがとう
叱ってくれて、ありがとう
愛してくれて、ありがとう

生んでくれて、ありがとう

抱え切れない幸せを、ありがとう

これからもずっとずっと、
愛しています――。

大好きだよ


“母さん…”



now for END...

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ずっとありがとうって、伝えたかった。
大好きだって、言いたかった。
今は亡き母に。
そんな、雷鳴の想いを捏造してみました。
いつか、もっと掘り下げて彼女の想いを書いてみたいものです。
*20081207



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