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「こよみカノトです。
ナルト以外は初めましてね。」
「初めまして、春野サクラです!」
「…………うちはサスケ。」
「な、なな、カノトねーちゃん!!?」
「煩いよ、ナルト」
休み明け、扉の前で待っていたカカシと共に部下3人の許へ行くと珍しく遅刻しないカカシともう1人歩く姿に3人は動揺していた。
「な、なんで、カノトねーちゃん任務は!?」
「あたし暗部抜けて上忍に戻ったの。今日からカカシ…………………………先生の補佐だよ」
「ちょっとカノト、今何で先生ってつけるの躊躇ったの?」
「気のせいじゃない?」
「はい!カノト先生って、カカシ先生とどういう関係ですか!?」
ジト目のカカシにさらっと笑顔で返せば、サスケの横にいるサクラが目をキラキラさせて手を上げた。
「お、オレも聞きたいってばよ!!」
「どういう関係、って言われてもただの幼な「こら、大人の関係に首突っ込まないの。」…は?」
「え!?」
「オレとカノトは幼馴染で大人の関係なーの。
お前達にはまだ早いから、これ以上教えない。」
「ちょっ、と、カカシ!!」
1人キャー!と騒いでいるサクラに背を向けて、赤くなったカノトはカカシを睨む。
「カカシ!部下に誤解を招くんじゃないの!!」
「別に、酒呑んだりするし嘘じゃなーいよ」
「明らかに勘違いしてるじゃない!サクラとか!ナルトとか!」
「ま、大丈夫でしょ。(いずれそうなるつもりだし、サクラは周りに言いかねないから外堀埋めてしまえばいいか)」
カカシに詰め寄っていたカノトはくるりと振り返って3人を見つめる。
「ち、違うからね!ホントにただの幼馴染だから!」
「そこまで否定されるとますます怪しいですよカノト先生!」
「へっ?」
「で、でも俺カカシ先生の事知ってるって聞いた事な………………ん?あー!!」
「「!?」」
カノトにカカシの話をした事はあるものの、カノトから聞いた事が無いと思っていたナルトはふと思い出した。
「うるさいナルト!」
「ちょ、ま、ナルト!!」
「俺が前に、俺に術教えに来てくれたりご飯作りに来てくれるの大変だから一緒に住んでくれねーのって聞いた時」
「こ、こらナルト!」
慌ててナルトの口を塞ごうとしたカノトだったがナルトの持ち前の身軽さで避けていく。
動きを封じる為に素早く印を組むと、パシッと後ろから抱き込むようにカカシに両腕を封じられた。
「離して!」
「まぁまぁ。ナルト、続けて」
「いっつもかわされてたんだけど、カカシ先生が関係してんだな!?」
「違うわよ!一緒に住んでるわけじゃないし!」
「隣の家だけどね。お互い昔から行き来してるし」
「カカシ黙って!」
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