大人ぶったセリフ



休み時間。


いつも一緒にいる女の子達とは離れ、1人席に座って教室を眺める。



いくつかのグループになっておしゃべりをする女の子達。



“表面上”の友達。



自分が1人にならない為に仲良しなフリをする。

…影では悪いことばかり言うくせに。



ほんとは思ってもいないのに同意をする。

…全て嘘で着飾って。



そして、それをする自分に一番嫌気がさす。

大人ぶって批評する。

…大人なんかじゃないのに。





「大丈夫か?」

「…哲。」




結城哲也。

幼なじみで小さい頃からずっと一緒にいるから唯一気を許せる相手。


「大丈夫か?」


もう一度、哲は聞いた。


「あんまり大丈夫じゃないかも」


天然のくせに、こういうとこだけは鋭いんだ。


机に伏せた私の目線に合わせるように哲もしゃがんだ。


「ねぇ、哲。」


「ん?」


「“友達”ってなんだろうね。
嘘ばっか言い合って
なのに、少しずれただけですぐ弾き出す。
簡単に壊れる。」


私は哲と目を合わせず、顔を腕に隠したまま言った。



「…まわりがそうだとしても、俺はずっとお前のそばにいる。」


「え?」


予想外の言葉に思わず顔を上げた。


「…それはどういう意味で?」


「恋愛的な意味で、だ。
俺はずっとお前を見てきた。
お前は気づいてないみたいだけどな。」


哲は目を逸らさず、真っ直ぐ私を見ていた。


「絶対?」

「あぁ。」



なんだか心が楽になった。


君がそばにいてくれる。

だから君の前では、嘘も大人ぶったセリフもいらない。








大人ぶったセリフ


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オチが意味不明(汗)

なんとなく冷めた感じのを書きたかったんです












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