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「これから十日間、私と一緒に戦いの勉強しましょう。」
大怪我を追った一護は喜助に治療を行われ、浦原商店にいた。
「べっ…て、何だそれ!?修業でもしろってのか!
そんな暇ねえだろ!!ルキアはあっちでいつ殺されるか分かんねぇんだぞ!!凛だって何されるか分かんねぇ!!!
そんなことしてる間に少しでも早く尸魂界に行って凛とル 「分かんない人だなぁ。」
ドサッ
喜助は騒ぎ立てる一護の額に杖を当てて倒す。
「言ってるんですよ。今のままじゃ君は死ぬと。勝てるんすか?今の君が彼等と戦って……
あたしゃ、今回あえて君を彼等と戦わせました。それは、口で言うより早いと思ったからっすよ。
今の君の力じゃ、尸魂界じゃ何の役にもたたないって。
…一応言っときますけど、凛サンは今の君より数倍強いっス。でも、彼女でさえ今彼等を倒すことは出来ないんです。
そんな彼女に劣る君が、救い出せる訳無いじゃないすか。」
「っ……」
「君は弱い。弱者が敵地に乗り込むこと…それは自殺って言うんスよ。朽木サンを救うため?凛サンを護るため??甘ったれちゃいけない。………死にに行く理由に他人を使うなよ。」
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『…………ここ…どこ?』
「隊舎にある牢だ。」
『!ルキア!!……てことは、ここは尸魂界…?』
「そうだ。」
暗く狭い部屋。
鉄格子に囲まれて、周囲もあまり伺えない。
怖い……
でも………
この空気、感触………
…懐かしい………
『やっぱり…私は尸魂界(ココ)に居たんだ……っっ!!』
途端に再び感じる頭痛。
『っく……ぁ゛あっ………』
「どうした?!凛!!!」
ルキアの叫びも虚しく、凛はまたしても意識を失った…。
2010.02.13
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