◎ とある男の供述
貴方達は、どうしてわたくしをここへ連れてきたのですか?え?わたくしがクダリを殺したと?とんでもございません!クダリはわたくしの大切な双子の弟でございます。殺すわけがないではございませんか。え?ならばどうしてあんな場所にいたのか?あぁ、ライモンデパートの屋上でございますか?それはわたくしから呼び出したのでございますよ。大事な話があるので、2人きりで話したかったのでございます。え?なら苗字様はどうしたのかって?彼女はクダリと一緒にいたのではございませんか?クダリと彼女は、恋人同士なのですから。わたくしと苗字様の関係?彼女とわたくしは、付き合っていたのです。今のクダリと付き合う前の事でございます。えぇ、わたくしは付き合っていた彼女を、クダリに奪われてしまったのでございます。わたくしは彼女を愛しておりましたから、最初はクダリを憎んでいました。それは認めます。しかし、今はこれっぽっちも憎んでおりません。それどころか、大切な弟としてクダリを応援しようと思っていたくらいです。ですから、ライモンデパートの屋上で話をしていたのでございます。クダリに、今は憎んでいないから彼女と幸せになってくださいと、背中を押したのでございます。そう、それだけでございます。きっと今頃、クダリは彼女の元にいるはずです。わたくしが背中を押したのですから。
そういえば、クダリは今どこにいるのですか?屋上から帰った後、姿を見ていないのですが。あと、苗字様も心配でございますね。2人が無事でいる事を祈るばかりでございます。
とある男の供述
(悪意などこれっぽっちもございません)
元ネタ:意味が分かると怖い話