Spiel dein Spiel





すべての始まりは、大輔の元に届いた1通のメールだった。メールの主は、ウォレス。去年の夏、旧デジヴァイスを持っている世界中の子供たちが、一斉に行方不明になった事件を追いかけてアメリカに飛んだ大輔たちが出会った少年である。ジュンも同行した旅路で、大輔はウォレスとともにサマーメモリーズでの事件で選ばれていたことが判明した縁もあり、あの日から大輔は時々メールでやり取りをしていた。デジタルワールドでの出来事、カイザーだった賢が仲間になったこと、世界中で暴れるデジモンをデジタルワールドに送還する手伝いをお願いしたいとか、いろいろだ。ようやく20002年を駆け抜けてきた一連の騒動に終止符が打たれた春休みのある日、久しぶりに会いたいというウォレスからのメールがあり、みんなを誘ったが折り合いがつかず断られてしまった。結局、今年の夏休みはミミとウォレスに会いに、アメリカに行くことになった。それを返信するついでに、伊織に彼女が出来たとか、賢と京が付き合い始めたとか、光に海に行こうと誘ったけど断られたとか愚痴っていた大輔は、しばらくしてから返ってきたメールにかたまる。


「どったの、だいしけ?」

「なあ、チビモン。オレ、賢の苗字教えたっけ?」

「えー、覚えてないよー。でもなんで?」

「なんでかウォレスのやつ、賢の苗字って、もしかして一乗寺かって」

「んあー、ほんとだ。なんでだろ?」


まあいっか。軽い気持ちでそうだって肯定した大輔は、ついでになんで知ってるのか聞いてみることにしたようだ。チビモンはエキサイト翻訳な文面をのぞいてみる。ウォレスが日本語を話せるし読めるバイリンガルだからよかったものの、フィーリングで英文を書いている大輔の文脈は無茶苦茶である。聞き取れるし、話せるが、書けないのだこの帰国子女。しかも言いたいことが伝わればそれでいいんだよ、の精神のため、おそらく中学校に上がってもリスニングは良くても筆記はダメな気配がするとはジュンの談である。返ってきた文章は興奮のあまり、スペルミスが目立ち、大文字と小文字が入り乱れたモノになっていた。文脈で判断している大輔は、その興奮ぶりをつぶさに感じ取ったらしく、空いた口がふさがらない。あわててディーターミナルで賢にメールを送る。


そこにはこう書かれていたのだ。2000年3月、ウォレスは賢とデジタルワールドを冒険したことがある、と。ゲンナイさんから治の事故死による記憶喪失を聞いたウォレスは、その日から遠慮して連絡をとれずにいたのだという。賢がかつての冒険を思い出したかはわからないが、ワームモンと共にいる生活を聞いたら、久しぶりに連絡がとりたい。僕のこと、覚えてないかもだけどね。そんなこと書かれれば、連絡を取らずにはいられなかったのだ。そしたら、ものの数分で電話がかかってきた。かけてきたのは賢だったが、話したがったのはワームモンだった。どうやら暗黒の種の影響でかつての日々をすべて忘れてしまった賢に気を使って、いくら賢が聞いても今の賢が元気ならそれでいいと沈黙を守っていたワームモンでも、かつての仲間と会えるとなれば話は違ってくるようだ。賢はぼんやりと懐かしさは覚えるものの、やっぱり思い出せないと落胆している。でも、ウォレスはそれでもいいから、って大輔にメッセージを送ってくる。あーもう、めんどくせえなあ!って大輔は怒った。会いたいなら、会えばいいじゃねーか。そんで、あとから考えればいいんだよ、こういうのは!オレたちは選ばれし子供なんだ、デジタルワールドですぐ会えるじゃんって。


そして、デジタルワールドで1年ぶりに再会したテリアモンとワームモンは、大喜びではしゃいでいる。ぎこちなさが残りながらも流暢な英語の賢に、あ、日本語でいいよ僕しゃべれるから、とにっこりわらったウォレス。ていうか、僕がしゃべれること言ってなかったの?ってウォレスは大輔に呆れ顔だ。仕方ねーだろ、と大輔はぶすくれる。なんか太一さんたちみんなお台場中学校のパソコン部にかかり切りで、てんで相手してくれないで暇してたところなんだからと。いつもならパソコン部の鍵は京や光子郎さんが確保してくれるから、どうやって鍵を借りてくればいいかわからなかったのだと。京を連れてくるわけにはいかないし。なんだよ、つまらない。久しぶりにあのチャーミングな彼女が赤面するとこみたかったのに。アメリカ人らしいノリのよさで、ジョークを飛ばしてくるウォレスに賢は焦った。どういうことだよ、本宮。しるか。大輔はそっぽむいた。テリアモンがいうのだ。ほっぺにキスしただけなのにねって。賢が沈黙するのはお約束である。彼氏の前でそれをいうか、こいつ。あまりの空気の読めなさに頭が痛い大輔だった。


「賢は僕のこと覚えてないだろうし、改めて自己紹介するね。僕はウォレス」

「テリアモンだよー」

「あれ、グミモンじゃねーの?」

「グミモンは幼年期の名前なんだよー。ウォレスはボクが戦うのいやがってたしねー、ずーっとグミモンだっただけー」

「それについては謝っただろ」

「いまでも時々間違えるのにー?」

「こら」

「いてー」


えへへって相変わらずのゆるさでテリアモンは笑う。ブイモンは久しぶりに捕まって空が飛びたいとはしゃぐ。おもしろそうだとワームモンが反応する。いいよーってテリアモンは近くの木に登ろうって提案して、3匹は行ってしまった。


「どう?やっぱり覚えてない?」

「・・・・・・ごめん、ウォレス。どこか懐かしい感じはするんだ。でも思い出せない」

「無理もないよ、あのときはいろんなことがありすぎたからね。心配しないでよ」

「つーか、ウォレスもなんだよ。デジタルワールドには行ったことないって言ってたくせに、普通にきたことあるんじゃねーか」

「説明するの難しいから、言ってなかっただけだよ。それに僕がデジタルワールドに初めて来たのはホントさ。だって僕たちが2000年に冒険したのは、デジタルワールドじゃなかったんだから」

「え、それってまさか、暗黒の海とか?!」

「ちがうよ。でも、もっと危ないところ。賢、大丈夫?無理に思い出そうとしないほうがいいと思うよ、ボクは。だから1年も連絡とってなかったんだし。思い出さなくてもいいこともあるんだから」

「いや、それはダメだと思う。大輔がいったように、何もしないで悩むより、聞いてから考えたいんだ。僕は1年前のことを何一つ覚えてない。どうしてカイザーになったのかも覚えていないんだ。思い出さない限り、僕はここから進めない。だから、教えてくれないか、ウォレス。1年前、何があったのか」

「今は賢もウォレスもひとりじゃないんだ。そこんとこ、忘れんなよ」


にかっと笑う大輔に、ウォレスと賢は顔を見合わせて笑った。そして、肩をすくめる。二人共、いつだって大輔のわけのわからないパワーで、引っ張られてきて、助けられた経緯がある。なんだかんだで、それでいいか、と思わせる何かが大輔にはあるのだ。


「わかったよ。でも、これから話すのはとっても辛いことなんだ。賢が記憶喪失になったのは、暗黒のタネだけじゃないって僕は思ってる。だから、心して聞いて欲しい。僕たちの冒険は、2回あったんだ」


1つめは太一たちがディアボロモンと戦った2000年3月某日。倒されたはずのディアボロモンがデジタルワールドで復活するという事件が起こり、賢とウォレス、そして秋山遼という少年が呼ばれた。遼は1999年8月1日にチベットにデジモンが現れて、森が結晶化するという事件が起こったとき、初めて選ばれた子供だった。年は太一と同じ。賢とウォレスはパートナーがいたが、遼はいなかった。ただし選ばれし子供とパートナーデジモンのようなつながりを、普通のデジモンとなら誰とでも持てる特別な力を持った子供だった。実際、普通に暮らしていたモノドラモンというデジモンに懐かれ、最後まで冒険していたという。ディアボロモン復活の理由は、ミレニアモンという時間を自由に操るとんでもないデジモンだった。遼はこのデジモンを1999年の大晦日に倒したハズだったから、驚いた。でも、なんとか勝てた。しかし、ミレニアモンが倒された直後、遼に向けて発射された暗黒の種を賢がかばい、大怪我。その後、退院した賢を待っていたのは、パソコンに吸い込まれて大怪我で返ってくる弟、優秀な自分を差し置いて選ばれた弟を嫉妬と心配が綯交ぜになり、デジヴァイスを取り上げるという手段しか取れなかった兄とのけんか。目の前での交通事故。お葬式。そして、及川との出会い。


「ちょっと待てよ、2回っていったよな?2回目は?」

「賢が入院してる時、だね。ゲンナイさんが止めたんだけど、光子郎みたいにバックアップするから連れて行ってくれって、こっそり病院のパソコンからゲンナイさんの隠れ家にきちゃったんだよ」

「えーっ、大丈夫だったのかよ、賢」

「僕に言われても覚えてないよ、本宮」

「あ、そっか、わりい」

「僕は正直後悔してるよ、賢。なんでOKしちゃったんだろうって」

「えっ」

「なにか、あったのか?」

「うん、あったよ。僕がテリアモンが戦うことに恐怖を抱くきっかけになった事件でもあるし、賢が記憶喪失になるきっかけだったって思ってる」


ウォレスは今にも泣きそうな顔をしていった。ミレニアモンは再度復活し、遼たちを苦しめた。それでも、ワームモンは当時やさしさの紋章で究極体になれたし、テリアモンも究極体に準ずる力を持っていた。遼は今までの冒険で育ててきたデジモンたちの力をかりて、賢とゲンナイさんのバックアップのもと、必死で戦った。そして、最後のダンジョンで、ミレニアモンが時間を巻き戻す能力で復活する、今まで倒してきたデジモンたちを相手するウォレスたちにあとを任せ、遼とミレニアモンは事実上の一騎打ちとなった。ごくり、とつばを飲み込む音がする。ウォレスは静かにいった。


「遼は帰ってこなかった」

「えっ」

「そんな」

「みんなであの場所に行った時、何もなかった。何もなかったんだ。ミレニアモンも、遼も、モノドラモンも、みんなみんないなくなってしまった。時空が歪んだんだろう、ってゲンナイさんは言ってたよ。別の次元に吹き飛ばされたんじゃないかって。ものすごいエネルギーの爆発が観測されたって賢は泣いてた。ゲンナイさんは、太一も巻き込まれたことがあるけど、帰って来れたから、希望を捨てるなって言ってくれた。いつかきっと帰ってくる。そう信じて待つのが僕たちに出来ることだろうって。今でもゲンナイさんたちは探してくれてるよ。だからさ、待とうよ、賢。いつか遼は帰ってくるって。・・・・・・・賢?」

「どーしたんだよ、賢。賢?」


拳を握り締める手が白い。つうと流れるものがあって、ごしごしと涙を乱暴に拭った賢は、歯の奥を噛み締める。必死に溢れ出すものをこらえながら耐えていることを悟った二人は、待った。どうやら1年間、心の奥底にしまっていた小学校3年生が抱えるには残酷すぎる事実を今の賢ならば受け入れられる精神がある、と賢の心は判断したらしい。しばしの沈黙が必要だった賢は息を吐いた。鼻声だった。でも、言葉にしなければどうしようもない。賢は話し始めた。


「やっぱり思い出せない。けど、わかった。やっとわかった。どうして僕がキメラモンを作ろうとしたのか」

「えっ、それは・・・・・・」

「カイザーの僕にふさわしいデジモンをつくろうとした。確かにそうだ。それは間違いない。でも、ずっと不思議だったんだ。僕がキメラモンを作ろうとした時、頭の中にはもう既に設計図があったんだ。そのデジモンが最強だと信じて疑わなかった。あのデジモンを構成しているデータだけが欲しくてたまらなかったんだ」


僕がやった罪は消えない。でも、今だから分かることはある、と賢はいう。ウォレスはうなずいた。だからこそ、今、会おうと決意したんだと。


「ウォレス、僕は、【キメラモンにあったことがある】んじゃないか?」

「うん、あるよ、それも2度もね。君が最強のデジモンを連想するのは、無理もないと僕は思うよ」

「おい、おい、なんだよそれ、なんだよそれ!じゃあ、賢は、暗黒のタネってミレニアモンのなんだろ、じゃあ・・・・・!」

「ミレニアモンは、生き物のデジモンをいくつも合成して作ったキメラモンと、機械のデジモンをいくつも合成して作ったムゲンドラモンがジョグレスして出来た究極体のデジモンなんだ。そう、遼は教えてくれたよ。大輔たちが賢を止めてくれてよかった。もし、誰も止めれなかったら、賢はミレニアモンを復活させてたかもしれない。そしたら賢は、うん、後戻りはできなかったとおもうよ」


賢は胸に手をやった。暗黒の種は除去されたわけではなく、成長を止めただけである。休眠状態にあるのか、死んでしまったのかはわからないが、今の心持ちを保ては大丈夫だろうとゲンナイさんからお墨付きをもらっている。しかし、暗黒の種は記憶と感情と想いを食いつぶし、開花寸前まで行き、暗黒の意識を植え付けていた。人間はデジモンではないから、失われたものは戻らない。頭の中にはあるだろうが、そこまでたどり着くシナプスが切れてしまい、もう行き着くことはできないだろう。カイザーはトラウマとなった兄弟喧嘩最中の治を誇張した姿だと賢は思っている。家族や友人から聞く兄の肖像と記憶の中でぼんやりと覚えている兄はどうしても重ならない。どこまでが賢の意思で、どこまでがミレニアモンの引導だったのか、今となってはわからないままである。ただわかるのは、賢はミレニアモンを作ろうとしていたという事実だけだ。おぞましい想像をしてしまい、肩を震わせる。大丈夫か、と心配そうな大輔とウォレスに、ああ、とうなずいた賢はわらった。


「ところで、ウォレス。遼の写真かなにか、あるかい?待つっていっても、どんな人だったかわからないと声をかけられても、どうしようもないんだけど」

「あー、そっか。遼は賢の記憶喪失知らないもんね。それに大輔はあったこともないから、わかんないか。わかったよ、OK。携帯の画像でよかったら、ディーターミナルに送るよ。いなくなったの3年前だから、15歳だね」

「太一さんたちと同い年なんだっけ?」

「・・・・・・・遼さん、学校大丈夫かな」

「オレたちと同い年になったりしてな!」

「あははっ」


3人の軽快な笑い声が広がる。パートナーの笑い声に釣られたのか、おもいっきり遊んでご満悦のブイモンたちが戻ってくる。


「話はここらへんにしといて、これからどうする?せっかくだし、これからこっちに遊びに来るか?」

「えっ、いいのかい?」

「いいって、いいって。オレもアメリカは日帰りだったしな!」

「僕と大輔だけ会ってると、京さんたちに怒られるから・・・・・はは。ウォレスがよければ、会って行ったらどうだろう?」

「残念だけど、光ちゃんとタケルはいねーぜ。なんかいそがしそうだし」

「じゃあ、京と伊織だね?OK、もちろん行くよ!」

「やったー!」


テリアモンがウォレスの頭に乗っかる。ひがさー、と一発芸を披露するテリアモンに、ぱちぱち、とブイモンたちの拍手がとんだ。


「ねーねー、ウォレスー、せっかくだし泊まっていこうよー」

「えっ、でもお金もってないよ」

「えーっ、つまんなあい」

「それより京と伊織にメールしなきゃな。俺は伊織に送るから、賢は京に送れよ」

「なんでわざわざ」

「ついてこようとしてたの、おいてきたんだろ。なにしてんだーってこっちにメールきまくってんだよ。ほら」


賢君に変なこと覚えさせないでよね、バカ大輔ーっというメッセージが、ぷんすか顔文字と一緒に踊っている。僕には未だにそういうメール送ってくれないんだけどなあ、と賢は複雑そうな顔をしながら、メールを打ち始めた。京と大輔はお姉ちゃんが親友同士という関係で、幼馴染なのだ。賢と京が付き合い始めたのは1年もたっていない。出会いすら1年未満である。年季が違うのだ、年季が。これは打ち解けているわけではなくて、家族的なあれだと説明にするのに、それすら嫉妬がにじむ親友に、めんどくせーと大輔は半笑いである。もてるくせになんで京を選んだのか、未だによくわからない大輔である。喧嘩なら二人でしろよ、相談とか愚痴とかこっちまで巻き込むなよ、めんどくせー、つーかオレもしてみたいよくっそーというのが大輔の本音なのだが、付き合いの良さが災いしてずるずる今に至っている。あはは、ラブラブだねーってウォレスが茶化す。日本とアメリカの顔文字は違うよねーって笑う。賢はあわててメールを隠す。大輔、とウォレスに見せびらかそうとする親友の裏切りに怒るが、あてつけとばかりに大輔はウォレスに数分おきに送られてきていた京のメールを見せた。俺のアドレスは日記帳じゃねーってのって話である。


「そういえばジュンは元気にしてる?」

「はあ?なんで姉ちゃんがでてくるんだよ」

「だってジュンにも会いたいし?」

「元気だぜ。会えねえと思うけど」

「えっ、なんでさ」

「だって姉ちゃん、今年から大学生なんだよ。もう引っ越したんだよ、マンションに。一人暮らしの準備の真っ最中だっての」

「わーお、じゃあちょうどいいじゃん、ウォレスー。ジュンのうちに泊めてもらおーよ。ジュンならきっとokくれるよ」

「それはいい考えだ、テリアモン!」

「ダメに決まってんだろ、おまえら!」

「えっ、なんでー?」

「相変わらず、ジュンが大好きだなー、大輔は。別にいいでしょ?ジュンがokしてくれたら」

「なにいってんだよ、テリアモン!っつーかぜってーだめだ!何考えてんだよ、人の姉ちゃん家に泊まるとか!」



1994年に起こったサマーメモリーズでの爆弾テロ事件を思い出したウォレスは、みんなを守るために奔走してた年上のお姉さんがジュンであると思い出してから、ずっとそうだ。隙あらばお近づきになろうとするすけこましに、大輔はすっかりがるがるである。基本的に選ばれし子供たちに対しては、理解ある大人スタンスを崩していないジュンは、ウォレスの申し出にはあっさりOKを出すに違いない。2000年のディアボロモンとの対決では、みんなをネットに送り込み、バックアップをひとりでこなしきったような彼女である。子供は大人を頼りなさいが基本姿勢である以上、困っていたら手を差し伸べるだろう、気に入らない大輔は目がすわっている。


「えっと、集合場所はどうする?」

ジュンのいえはどおー?」

「えっ、さすがにそれは」

「なんでそうなるんだよ!普通がっこーだろ、がっこー!」


大輔たちが白熱していると、メールが届く。ウォレスと会いたい、っていう伊織と京のメール。そして、ジュンからのメールは大輔宛である。



「今ちょっと困ったことが起きてるから、今すぐみんなで来て」



してやったりのウォレスに、大輔はえーっと声を上げたのだった。


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