ラブラブイヤホン瑛主


#その@

「〜〜〜♪」
「――――」
「え、瑛くん、何?」
「――、――――?」
「なぁに? 聞こえないよ」
「イヤホン外せばいいだろ」
「あ、そっか」
「ったく」
「で、何?」
「何聴いてんだ、って聞いたんだ」
「あ、これ? ハリーの新曲だよ」
「………………」
「まだデモ・バージョンらしいけど、すごく良い曲なんだよ。完成するの、楽しみだなあ」
「何だよ……」
「……?」
「さっきからずっとニヤニヤしてるから、何聴いてんのかなって思ったら、針谷の曲かよ…………」
「瑛くん? どうかしたの?」
「別に、何でもない」
「? あ、もしかして、瑛くんも聴きたいの?」
「だから、別に――」
「はい、片方どうぞ」
「……………………」
「聴かないの?」
「…………や、聴く」
「うん、聴こう聴こう!」
「………………」
「〜〜〜♪」
「………………おまえ、平気なのな。こういうの」
「え、なぁに?」
「何でもない」
「?」

*ラブラブイヤホン瑛主その@、ジェラっ瑛。
*「イヤホン外せばいいだろ」の下りで佐伯くんがデイジのイヤホンを外した感じです。会話文だけだと伝わらないね!(スキルの問題も多分にあるるる)



#そのA

「何聴いてんの」
「あ、瑛くんも聴く?」
「おまえ、そういうの自然にするよな」
「? そういうのって?」
「何でもない。片方、借りるぞ」
「うん、どうぞ!」
「………………」
「………………」


「――目がさめた男は、枕元にうずたかくそびえ立つ饅頭の山を見て、恐い恐いと震えだします。いい気味だと長屋の連中が見ていると、男は、恐い恐い、こんな恐いものは目の前から消してしまおうと、饅頭をぱくつき始めます。見る見るうちに饅頭の山は、どんどん男の胃袋の中に消えていき、ようやく騙されたと気づいた長屋の連中が部屋に踏み込むと、男は実に満足した顔で、


『今度はおいしいお茶が恐くなった』」


「……落語かよっ」
「えっ、そうだよ?」
「…………道理でニヤニヤしてると思ったら、いや、つーか、おかしくないか今どき落語って、落語って…………」
「? “饅頭こわい”って良いよね。わたしも今度試してみようかなぁ」
「……試すって、“饅頭こわい”って?」
「うんそう。瑛くん、わたし、お饅頭がこわいなあ」
「オチ知られてるんだから、ダメだろ」
「じゃあ、ケーキがこわい」
「……俺はおまえがこわいよ。はあ」



*ラブラブイヤホン瑛主そのA、佐伯くんがサラッと告白してる件。
(落語の引用文はhttp://homepage3.nifty.com/~tomikura/rakugo.htmlより。)


2012.02.27
※概要:アオニレさんから頂いた拍手コメント、ラブラブイヤホンのネーミングにときめいた私の、いつもの悪乗りです。ちなみにラブラブイヤホン(イヤホン折半)はハリーくんのスチルで見ることが出来るときめき止まらないイベントらしいんですけど、わたしまだ見てないんですよねえ。ハリーくんは、わたしが攻略することが出来た2ndの数少ないメンズのうちの一人だというのに、見てないとか、どんだけぞんざいな攻略したのって話です。ごめん……ごめんな……。

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