「ねえ佐伯くん、ポッキーしようよ!」 「しないよ! 何だよ、ポッキーしようよって……」 「11月11日はポッキーの日なんだよ。ポッキーしようぜ!」 「だから、しないって。つーか、訳わかんないし……」 「……そっかぁ。残念」 「……………………」 「したかったなあ、佐伯くんとポッキー……」 「(うっ……)…………ちなみに、聞くけど」 「うん、なに?」 「ポッキーするって、具体的に何すんの?」 「うん、えっとね、ポッキーをこう、くわえてね……」 「う、うん……」 「で、向き合って、こう…………」 「………………ちょちょちょ、ちょっと待て! それ! 本気で!?」 「えっ、本気だよ?」 「…………本気なのか」 「佐伯くん、どうしたの?」 「それもう、ポッキーゲームじゃん……。つーか、そんな知識どこで仕入れたんだ?」 「えっ? ぱるぴんとハリーが今日教えてくれたんだけど……」 「あいつらは、また碌でもないことばっか……」 「? ……でも、残念だなあ」 「なにが?」 「佐伯くんと一緒にポッキーしたかったなあって。せっかくポッキーの日なんだし……」 「……………………」 「ポッキー、おいしいのになあ……」 「…………あのさ」 「うん、何?」 「ポッキー、一本ちょーだい」 「うん、はい、どうぞ」 「サンキュ。なあ……」 「うん、何? …………さ、佐伯くん? 何か、近いよ!?」 「あかり」 「う、うん?」 「…………ポッキー、する?」 11.11.11 *エビバディポッキー! みんな、ポッキーしようぜ!(販促じゃないよ!) *最初、佐伯くんの夢オチネタで書いていたんですが、不憫過ぎたのでこの形に。二人仲良くポッキーしてればいいぢゃない!← [back] [works] |