またアッシュが消えた。
それはいつもの事だし、最近では当たり前なのだと慣れては来た。…けれど、自然と探して気になってしまうのは何故なんだろう。
屋敷内でのアッシュの出現度は極めて低い。
けれど裏を返せば探しやすくもなる。
アッシュがいそうな場所と言えば、書斎かルカの研究室かジョーリィの部屋。たまに私の部屋にいることもあるけど、それはきっとないだろう。屋敷内をぐるぐる捜索してから早20分。すぐに屋敷を飛び出して幽霊船へ向かった。最初からここへ来れば良かったのではと溜め息をつき足早に向かう。
屋敷から幽霊船まで少しだけ距離はあるけれど今はそんな事言ってられない。今すぐ、今すぐ、アッシュに会わなければならないような…不安を抱かせる胸騒ぎがした。何にもないはずなのに、心と足ばかりが早く早くと私を急かす。とにかく早くアッシュに会わなければならない。

『アッシュ!!!』

幽霊船に着いてアッシュがいるであろう部屋のドアを乱暴に開いて中を見渡す。けれどそこには人の気配がなくただ静寂な空間と床やあらゆる所に散らばった食べかけのリンゴ。どこに行ったの…?取り敢えず船長室へ行こうと甲板に出た。

「おい、イチゴ頭。さっきから何ばたばた走り回ってんだ。」

ふと後ろを振り替えればアッシュが階段から下りてきた。

『アッシュに会いに来たの。』

そういうとアッシュは首を傾げて何の用だ。と面倒くさそうな顔をして私の近くへ来た。
特に用はないというのが本音。だけどそれを言えばアッシュ本人にも失礼なことだし、私がただどうしても会いたかったからって理由。

『胸騒ぎがした…アッシュがいないと…不安になった。』

下を俯いて答えた。この気持ちを言葉にすることが凄く恥ずかしい。今更ながら顔が熱くなった。

「フェル、お前やっぱ俺に惚れてんだろ。」

そんなことない。と否定したくとも否定ができない。理由は抱きしめられてしまって口が開かないから?図星だったから?

「正直に言え、惚れてんだろ?」

そんなことを耳元で言われたら誰だって動けるはずがない。私はアッシュが好き…?

『私は…』

やっとのことで口が開く。だけど肝心な気持ちは未だに曖昧で不確かなもの。私は、私はアッシュのことをどう思っているの?
そのまま沈黙が続く。沈黙の中のさざ波は気持ちを穏やかにするはずなのに今はただの雑音にしか聞こえない。頭の中で考えたものを整理するが絡まっては混乱を招く。まるで一本の糸が絡まったかのようだ。
ふと身体の温もりが消えて抱きしめる力がなくなったことに気づく。顔を上げればアッシュは悲しい目をして性格に合わない微笑を浮かべていた。それは月光に反射されてやけに悲しみを増していた。

「困らせたな。悪かった。」

そう言ってアッシュはぽんと私の頭を撫でてからもう帰れ。と私に背を向けた。
私は自然と身体が動いて手を伸ばしアッシュの腕を引っ張った。何故だろう、ここで帰ればもう二度とアッシュに会えないようなそんな胸騒ぎがした。

『アッシュ、こっち向いて』

アッシュはまだ私に背を向けたままだった。
ぎゅっと腕を強く掴む。
どうして、こんなに胸が苦しいのだろう。
どうして、私はアッシュの隣にいたがるのだろう。
どうして、アッシュが泣いているのに気づいてしまうのだろう。

『アッシュ…泣きたいときは泣いてもいいんだよ。』

今度は私が抱き締めた。アッシュよりずっと強く強く抱き締めた。

「泣いてねぇよ、ただ……寂しいだけだ。」

そう言ったアッシュの言葉には本音があって、その言葉に私にも涙が流れた。









その涙は流れ星のように





冷たくて寂しくて辛かった。






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アッシュお誕生日おめでとうぅぅぅ…!!!!!
忘れてたとかそんなことないから…!!←

今回は意味不でしたね、誤字脱字が目立つ目立つ。
誕生日おめでとうアッシュっていう文章を打った結果がこれだよ!

アッシュはヨシュアがいなくなって本当に辛い思いをしたと思います。
心の支えはやはりお嬢なのでお嬢には是非恋仲であってほしいと思うのです。やっぱりみんなのお嬢だけど、ちゃんとアッシュくんのものでもあってほしいな的な…
よくわかりませんね!はい。何がしたかったのかな
切ないのか?甘くはないし…謎ですね。


2013.02.03





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