アッシュの真似をしてみた。
書斎に入って錬金術の本を読んでみる。
………よく分かんない。何が面白いのかな?

次はルカの実験室に入ってみた。
色々な薬草をビーカーに入れてそこら辺にあった液体を入れようとしてみる。
………ルカに邪魔された。あと少しだったのに。

次は幽霊船に行ってみた。
舵を取ろうと船を出そうとしてみる。
………思うように動かない。難しいな。

次にアッシュのリンゴを取った。
かじろうとして口に含む。
………美味しい。

最後はアッシュの部屋に行ってみた。
シエスタをしようとベッドに転がる。
………ふかふかしててよく眠れそう……

『……ん。』

いつの間にか寝ていたらしい。起きた時の独特な感覚と共に目を覚ますと隣にはアッシュの顔があって飛び起きた。
凄く身近にあったし、目が合ったからドキドキと鼓動が速くなる。びっくりした。

「おい、フェリチータいつまでそこにいるんだ?」

きょとんと首を傾げて自分の状態に我に帰る。そういえばアッシュのベッドで寝てたんだっけ。
降りようとして靴を履こうと背中を向けた。

「……やっぱそこにいろ。」

振り返ろうとした瞬間思わず腕を掴まれ押し倒される。すると、ぎゅっと腕を回されて抱き枕状態にさせられてしまった。

『アッシュ、私眠くない。』

「俺が眠いんだ。良いから大人しく抱き枕になってろ。」

そう言ってアッシュはすぐ寝息をたててしまった。
…眠くないし、恥ずかしいし、暑い。困った。
ふと顔を上げてじっと観察してみる。
綺麗な顔…髪の毛さらさら、体つき大きいのはやっぱり男の人だから?…って何考えているんだろう。
顔が暑くなって頬を膨らませた。
…何だか勝ち目なし。
睡眠を取るアッシュに腹立たしさを感じ決意を固める。
…今は寝てるし少しぐらい何をしてもバレないよね?
私はぎゅっと目を瞑り息を吐いてから頬にキスをした。
恥ずかしさのあまり顔を埋めるとアッシュの抱きしめる力が強くなった。

「…お前…今のは反則だろ。…ったく、可愛すぎだ。」

そう言ってアッシュはもっと強く抱きしめる。
恥ずかしい…、鼓動が速いのがバレてしまう。

『…アッシュはずるい、狸寝入りなんて。』

むっとまた頬を膨らませる。すると小さく笑われた。

「そりゃ寝れねーだろ。お前が見てくるのが悪い。」

自分が取った行動に今更羞恥を抱く。あぁなんて事をしてしまったのだろう。

『……もうしない。』

そう言って顔を上げると唇を塞がれてしまった。





















イタズラな不意打ち








もう、何でいつも負けてばっかり。
次は絶対勝ってみせる。



(そういえば今日はアッシュの真似をしてみた。)
(はぁ?変な事すんなよ。)
(やっぱり、錬金術は向いてないみたい。)
(そりゃそうだろ。)
(けれど、私もリンゴは好き。)
(誰だって好きに…)
(もちろん、アッシュも好き。)
(…っ……不意打ちか。)
(うん。……勝った。)




ーーーーーーーーーーーーーー
最初の部分いらないって思ったのは気にしない。
何となく真似っこしてみたいと夜中のテンションで書き書き。
あぁ何て言いましょうか…、深夜って怖いですね。(結論)
意味はないんです、ただ真似っこしてみたかっただけなんです…あ、えと、自首ですか…?します…はい私が犯人です。つい出来心で…すみません。
あと添い寝とかしてみたかっただけなんです。
アッシュに抱きしめられてる…!!キャー!!ハァハァ
なんて思ってすみませんでした…。
ほんの出来心で、でも後悔はしてない!!

読んでいただきありがとうございました!!


2012.10.29



「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -