街の巡回の途中、少し気になった小物屋があった。
試しに入ってみようと仕事終わりに一人で来てみる。
やっぱり可愛いものがたくさんあった。
これは貝殻をモチーフにした便箋…かな?
あ、この髪飾り可愛い…
綺麗な物には目がない、それは私だって女の子だ。当たり前の事だと思う、多分。
気になった小物を持ってお会計に行こうとした瞬間外から聞き覚えのある声がした。
「あぁ?なんでこれと等価交換してくれねぇんだよ!」
「だって兄ちゃんそりゃあ金貨じゃないだろう?」
「はっ、金貨?そんなもんなんかよりこれの方がずっと価値があるに決まってんだろ!」
「価値があるないの問題じゃないんだけどねぇ…」
小物を買ってからその声の主の元へ行くとアッシュが怖い形相でお店のおじさんと話をしていた。
「良いから早く交換しろ!!」
「弱ったなぁ…」
『アッシュ、お金を払わないと物は買えないよ?』
そう言うとおじさんとアッシュがこちらを見た。
アッシュは驚いた目、おじさんは輝きの目をしていた。
「けどよ、ジョーリィーが言ってたんだぜ?レガーロ島ではリンゴが対価になるってな。」
『ジョーリィーに?』
「あぁ…」
何を企んでいるのかわからないけど、凄く同情心が揺れ動いた。
「…んだよ、イチゴ頭…。そんな哀れみの目を向けやがって。」
『その話は嘘。リンゴなんかで物は買えないよ。アッシュ、ジョーリィーに騙されたんだよ。』
「は?」
それから私はお金を持ってないアッシュの代わりにお金を払ってあげた。
「ジョーリィーの奴……館に帰ったら倍返ししてやる…」
殺意と怨念がアッシュの背後から漏れていた。
最近ジョーリィーとアッシュは一緒にいることが多い。研究をやっているのは分かるけど、一緒に過ごす時間が無く少しだけ寂しいと感じた。
『アッシュはジョーリィーといて楽しい?』
「は?なんでジョーリィーなんかといて楽しいとか思わなきゃなんねーんだ。」
そう言ってアッシュは不思議そうに私を見る。確かにこんな事を聞くのはおかしいと自分でも分かる、分かるんだけど…
『なんだか、最近一緒にいる時間が短いなと思って…』
ぼそりと下を俯きながら言った。
こんな事を思う私も随分と我が儘になったな…
ちらっとアッシュを見ると不機嫌そうな形相をしていて私はつい立ち止まってしまった。
『ご、ごめんなさい!言うつもりじゃなかったんだけど、機嫌を悪くしたなら謝る。』
そう言うとアッシュはキョトンとしながら「なんでイチゴ頭が謝るんだ?普通俺が謝るだろ。」と言った。私も疑問に思って首を傾げる。
「お前は深く考えすぎだ。一緒にいたいならそう最初から言え。」
ピシッと額に激痛が走る。
『痛っ…!』
「間抜けな顔だな。」
『アッシュ!!!』
逃げ出すアッシュを追いかけて館まで走る。
さっきのアッシュの顔、なんだか赤く見えたけど気のせいだよね。
ちょっとしたジェラシー
いつだって、女の子は好きな相手に嫉妬をしちゃうの。
(アッシュ!!!見てましたよ!)
(ああ?なんだ変態従者。)
(変態ではありません!今日の昼間、白く美しいお嬢様の額をあなた、傷つけましたね!?)
(はぁ!?そんな傷をつけた覚えはねぇ!!)
(何を言っているんですか!!お嬢様の可愛らしい顔に何かあったら、あなたの罪は重いんですからね!!)
(…付き合ってらんねぇ。)
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アッシュ共にルカキャラ崩壊 /( ^0^)\
英語的なお題にはまってます。ブームです。
最初はアッシュが知らない女の子と話しててそれに嫉妬しちゃう!なんていう話を書きたかったり、
夢主ちゃんが知らない男の人と話しててアッシュ嫉妬!っていう話を書きたかったりしたかったのですが…ジョーリィーになってしまったorz
でも本当にジョーリィーの弟子になりそうで怖いです…つか、あの二人錬金術師だし?ルカもだけど
いつ手を組むかわかりませんからねぇ…不安(;´Д`)
とりあえず、ありがとうございました!!
また何か妄想ができたら打ちます!!
2012.09.28