赤いベンチと、オレンジ色のベンチが骨組みだけ絡み合った状態は、見ようによっては、なり損ないのジャングルジムのようになっていた。私の仕事はそれを解体して市の廃棄場に持って行くことである。これがまた複雑に絡み合っているものだから、知恵の輪の様にうまく力をいれながら根気良く解体していく。半分ほど解体し終わった頃には、骨組みが並んだだけの状態の部分が多くなりほんの少しの達成感があった。しかし、なんだな、ゴミにするぐらいならば、いっそジャングルジムとして組み立て直してはどうだろうか?役場に連絡すると意外にも快諾された。工具を使いちょっとした遊び心をいれつつ組み立てて見るとなかなかいい感じの遊具へと生まれ変わった。早速、自分でも登ってみたくなり遊具の頂上に陣取ると童心に返った様な不思議な気分だ。




がしゃがしゃん



赤いベンチと、オレンジ色のベンチが骨組みだけ絡み合った状態は、見ようによっては、なり損ないのジャングルジムのようになっていた。私の仕事はそれを解体して市の廃棄場に持って行くことである。
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