一桁の足し算をあなたはどのようにして計算しているだろうか。私は小さな頃の両手の指で数える癖の名残なのか、5と10になるよう組み合わせてから計算しなければできない。言葉で説明するのにはすこしばかり伝わりづらいだろう。
例
6+7=?
6=1+5
7=2+5
5+5=10
1+2=3
10+3=13
A.
6+7=13
なんとまあこんな一桁の計算にこれだけの過程が必要になるわけだ。周りからはどうしてそんな面倒な計算をするのかとよくきかれるのだが、正直、私だって面倒くさい。だが他の方法で計算しようとするなんて、それは今まで持っていたナイフとフォークを持ちかえてフルコースを食べるのと同じくらい難しい。一桁の足し算に卓上の電卓を使いながら私は世界を暴く。二進数の海を泳ぐ。