外は夜から雨が降り始めた。パラパラ、ポツポツ。窓や屋根に響く軽やかな音が何とも心地好い。ずっと耳をすましていると、時々、音の感じやリズムが変わるので、今、もしかして降っているのは雨でないものなのでは?などと勘ぐってみる。何しろ雨戸は閉めきっているし、夜なので真っ暗だ。外に出たら、色とりどりのおはじきが降っていました。何て素敵な光景じゃないか、試しにちょっとだけ窓を開けて見ようか。外は先程とは少し違ってボトボトと音がする。まあ、大粒の雨になったんだろう。ガラッと雨戸を開けた。飛び込んできたのは大粒の腐ったプラムであった。メルヘンチックな出来事なんて起こらないんだなあ、てガッカリしながら、腐ったプラムをタオルでつまんだ。げ、虫がわいてる!!
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