右、左、これほど日常的に使う概念は無いのではないでしょうか。だから困るのですよ。私、右、左がとっさに判断出来ないのです。利き手は、ええ、右手です。右をお箸持つ方と言われても即座にお箸持つ方が分からないのですよ。むしろ右がお箸持つ方と言われて左手を出してしまうことすらあります。みなさんどうやって瞬時に判断なさっているのでしょうね。私は右、左を考えるときは小学校の黒板に貼られていた赤と緑の紙を思い出すのです。緑が左、帰りのホームルームの担当の子の名前が書いてあります。赤は右、朝のホームルームの担当の子の名前が書いてあります。ですから右、左を即座に指示されると私は黒板を思い出し、緑と赤の紙を思い出し、そこで初めて右、左を認識するのです。ああ、鏡の中の私はもっと利口に判断できるのでしょうかね。それとも鏡は奥行きを映すものですから後ろ、前の判断がつきにくいかもしれません。あら、さっきの角、右に曲がってくださいました?
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