さてさて、どこから話したものかね。いや、先ずは私の自己紹介から始めようか。姓はO、名はY。ミドルネームがあるとすればUが欲しいところだ。組み合わせて「YOU」。私の名だと言うのに「あなた」とはなかなか面白いとは思わないか。おっと横道に逸れてしまったね。どうにも回り道が好きなもので。本題は一昨日の出来事だよ。母には確信があり、父にはない。祖母にはあって祖父にはない。何のことだか分からなければ特にそのままにしておいてくれて一向に構わない。私としては「あなた」が理解した前提で進めさせてもらう。つまりはクリスマスなんだよ。クリスマスを真に理解しているのは聖母マリアのみ。他は後付けのものでしかない。彼女のみ、この日が何なのかを知っている。神は知らないのにだ。此処まで話せば大体の見当がつくだろう？まぁ、単純な話さ。所で「あなた」の御名前をお聞かせ頂いても宜しいかな。そうか「あなた」だったね。失念していた。失敬、失敬。