もうカップルな将臣×望美
ぬるいですが義務教育終了してない方の閲覧はご遠慮ください。











夜も更けた時間、将臣くんの部屋でふたりきり。ベッドの上、将臣くんの脚の間に座って、同じ毛布にくるまって、「もうちょっと毛布ちょうだい」「こっちもさみーんだよ」なんて言い合いながら、一昔前に流行った格闘ゲームをして。

「ちょっと将臣くん、今のはずるいよ!」
「そんなこと言われたってなあ?頭脳プレイって言えよ。」
「ああっ・・・もう!もう一回だよ!」
「はいはい。・・・でもなあ、望美。」

小さい頃から続いてたこんな時間が、少し変わったのはいつからだったっけ。


「せっかく夜通し二人なんだぜ?もっと別なことしてもいいと、思うんだけどな?」

そう言った将臣くんの掌が、後ろからするりと腰を撫でた。

「・・・将臣くんのえろおやじ。」
「おやっ・・・ひでーなあ、それはねーだろ。」

眉を下げて笑う、将臣くんの手はまだ止まらない。腰から上に滑らせた手は、指先で私のおへそをくすぐり、ゆっくりと更に上までつたう。胸の谷間にかかるブラのフロントホックを外したところで、将臣くんが耳元で小さくため息をついた。

「ほんっと、エロいことしろって言ってるような仕組みだよなあ、これ。」

なんて。

「そんなことばっかり。だからおやじみたいなんだよ?」
「おっと失礼。口に出しちまってたか?」

冗談混じりの口調で返されたことに、むっとして頬を膨らます。そうすれば将臣くんは、悪い悪い、なんてあっさりと謝って首筋にキスを落とした。

「・・・アイス一個でゆるしてあげる。」
「かしこまりましたよ、お姫様。じゃあ、」

ご褒美は先払いな?

言うが早いか、ぐるりと視界が反転。次の瞬間、見えたのは天井。

将臣くんはもうすでに、私の首筋に顔をうずめていた。
啄むようなキスの雨が降ったと思えば、熱い舌が鎖骨をなぞってみたり。その度にびくびくと反応を繰り返す自分の身体を少し悔しく思いながら、食べられてしまいそうだな、なんて。

「・・・っん、は・・・」
「なーに、我慢してんだ?」

すっかり火照った身体を、少し冷たい掌がまさぐる。脇腹や、内股ばかりを。
そうすればいとも容易く熱が燻ってきてしまうのに、絶対に決定的な部分には触れようとしない、してくれない。

「ま、さお、み、くん・・・っ」
「ん?なんだ?」

わかってるくせに、と思うのに、声を押し殺そうと必死なせいで何も言えなくて。ただ懸命に視線を送るけれど、将臣くんは余裕の笑み。

「い、わる、は。い・・・やっ」

もう、今にも泣き出しそうな私。
それを見て、また将臣くんがため息をついた。さっきのため息とは違って、仕方ないなと言わんばかりのため息だったけれど。

「・・・全く、やっぱ敵わねえな。」

今の今まで私をいじめていた大きな掌が、私の頭を優しく撫でた。将臣くんに頭を撫でられれば、もう私は泣き止むしかなくて。

「ちゃんと、してやるから。な?」

再開された手の動きは今度こそ胸まで到達して、緩急をつけて揉みしだかれるほどに、じわじわと快感が増していく。より敏感な双房の先端を、指で、舌で責められてしまえば、背がしなるのを抑えられない。

そうしているうちに、将臣くんの片手が、私の一番奥に滑り込む。

「ーーーーー」

耳元で囁かれた言葉の恥ずかしさに、心臓がばくばくと高鳴って死んでしまいそうだ。顔に一気に血が上るのを感じて、思わず両腕を使って自分の顔を隠す。何度目だとしてもやっぱり、そう簡単に慣れたりできない。

「なーに隠してんだよ?」
「・・・や、っみる、の・・・や・・・」
「やだやだばっかは、ずるいんじゃねえの?」

そう言った将臣くんに、少し強引に腕を解かれる。

「お前の顔、見せといて。そんで、俺のことも見ててくれっと嬉しいんだけどな?」

お前、目開けたまましたことねーだろ、なんてことを、へらっと笑いながら言った将臣くんは、やっぱり私の大好きな将臣くんで。だから、結局は。



私の瞼をちくちくと刺激したのは、カーテンから零れた外の光だった。うっすらと目を開ければ、ベッド脇に置いてあった時計はもうすぐ10時を指そうとしていて、想像以上に疲れたのかな、なんて考えてしまい一人で気恥ずかしくなった。
ふと、首だけ動かして部屋を見渡せばもう将臣くんの姿はなくて。 

(流石にもう、バイト行っちゃったんだろうなあ・・・)

昨日、がくがくと揺さぶられる私の頭は真っ白で、何を口走っていたのかもわからないほど。
ただ、そのときの将臣くんの顔だけは鮮明に覚えている。
見飽きるほど見ていたはずの将臣くんの顔なのに、あんな顔は、見たことがなかった。

(あの顔をみたことがあるのは、きっと、私だけ。)

ふつふつ沸き上がる優越感に、思わず顔を綻ばせずにはいられない。布団に顔を押し付けながら、えへへ、と幸せな気分を噛み締めた。

「なーに気持ち悪いことしてんだよ、お前。」

それは、頭上から笑いを堪えているような声が降ってくるまでの僅かな間だけだったけれど。

「ま、将臣く・・!」
「お早いお目覚めだなあ、お姫様?ほら、アイス買って来たぞ。」

ベッドにどさりと置かれたコンビニの袋。中には一個どころじゃないアイスが、ごろごろ。

「お姫様はどれがお好みだ?」
「もう、そのお姫様ってやつ、流行ってるの?」
「いやいや、俺はお前の下僕みたいなもんだからなあ」
笑いながら言う将臣くんが、そんな呼び方で私をからかっているのは明白。

「将臣くんなんてただの獣でしょ!」
「はいはい、じゃあ猛獣使いさん、口開けろ。」
「・・・あー。」
素直に口を開けてしまうこの身体の悲しさったら。(だってアイスは食べたいし!)

「やっぱり、私が飼われてるのかなあ。」

ふたくちめを、私に差し出しながら将臣くんは言う。

「まあ、どっちにしろ主導権はお前だって。俺の仕事はお前を甘やかして時々いじめて、そしてご褒美を貰うことです。」

「・・・ばか」



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(定員は一名。現在満員ですのでお諦めを。)


110410

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