||| plus alpha

斑さま

早速のご提出、どうもありがとうございました。
「無意識に零れたそれは紛れもなく本心だ。教えられるほど愛とやらを極めてはいないが、隣の女と一緒なら探り探りの関係もやぶさかではない」という一文、素敵すぎて溜息が出てしまいました。狡噛さんらしい、奥に秘めた優しさが垣間見えるようです。
そして、そう吐露した上での「ただ、自分は潜在犯であり、心には憎悪が巣食っている。目の前に憎しみの対象が現れれば、愛をかなぐり捨てて復讐を優先するだろう。たとえ彼女が泣き叫んで止めようとも。まぁ、天地がひっくり返ろうとそんなことは起きない。この女はきっと、笑って見送るに決まっている」という描写、ここがふたりの関係性を絶妙に描いていてたまりませんでした。互いの性質を深く理解していたいと到達できない境地に、既に落ちているふたり。だからこそ主人公は彼を止めないし、彼もまた止めないでいてくれることに感謝している。しかしそうはいっても、たとえいっときでも心を通わせた男に思いを馳せては胸に蓋をしようとする主人公の心根が一段と寂しく映り、なんとも切ない匂いのする結びだな…と感じてしまいました。
自分の結婚相手さえもシビュラに選ばれるようなPSYCHO-PASSの世界観の中で考察される「愛」というコントロールの難しい感情、主人公の言葉を通して改めて考えさせられたように思います。素敵なお話をありがとうございました。初めての企画参加に吝嗇家を選んでいただき恐縮です。また機会がありましたら、ぜひ宜しくお願いいたします。

Feb 27, 2022 20:21
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