「ツナ君…私、ツナ君が好き。付き合ってください!」


「……」


すぐに首を縦に振ることができなかったのは恐らく超直感のおかげなのだろう。この時ばかりは役に立った
警報音の理由は次の言葉で否が応でも知ることになった


「どうして、うんって言ってくれないの?ツナ君も私のことが好きなはずなのに、ねぇ、どうして、どうして頷いてくれないの?」


「……ちょっと考えさせて」


「そう…わかったわ。でもツナ君は私のもの、私もツナ君のものだもの
絶対に頷かせるからね」


「……」


それから少しずつ京子ちゃんを避けるようになった。関わるとまずい、そう超直感が告げているかのように
そして始まったイジメや迫害。全て京子ちゃんの虚言から
学園のアイドル的存在の京子ちゃんとオレ、言葉の重みが違うのも明らかでどちらを信じるかは火を見るよりも明らかだった

ファミリーを傷つけるような人だとは思わなかった、と獄寺君やリボーンはオレを罵り、山本やお兄さんもオレを蔑み、風紀を乱したと言われて風紀委員まで動く


やめて、そんなことしてない、妄言や虚言を信じないで




「オレを、信じて……」


「ーー、…沢田……」


「……っ、信じて…」


「(強がっていてもまだ中学生だ…。意見や存在を否定されて享受なんてできるわけがない)」


書類を広げた机にうつ伏せになっている綱吉の肩に千種が毛布をかけているとドアから紫の髪の毛に眼帯の少女、クロームが入ってくる


「千種…?」


「クローム……どうしたの」


「骸様が決行しようって。呼びに来た…
ボス、泣いてるの…?」


「うん、昔を思い出しているみたい…。さっき、信じてってうわ言言ってたから……」


「そうなんだ……いらないって言葉の重みよくわかるから…ボスにそんな気持ち知って欲しくなかった…」


「(犬と実験を受けて、いらないと捨てられた。骸様に助けてもらったからここまでこれたけれど、骸様も同じでクロームも両親に冷たく扱われた)
沢田に黙って出て行こうか」


「(こくっ)」


「じゃあ、行こうか」


ーー罪を犯したものには罰を与えないと



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