一言の重み

「!?」


「もう少しくらい楽しませて貰えるかと思ったのにさ、ざーんねん」


目を閉じて口元に笑みを浮かべ獄寺達を見下ろすのは落とされたはずの雲雀
その体には傷一つ見つからず、次に開いた瞳は血のように紅く染まっていた


「なっ……!目が……」



「愚民のくせに僕の所有物を貶さないでくれる?
こっちこそ虫酸が走るよ」


「な、にを……っ」


リボーンはガタガタと震える自分の体を抑え込みながら口を開いた


「君達は【強欲】【暴食】【傲慢】【色欲】【嫉妬】【怠惰】【憤怒】。このワードに聞き覚えがあるかい?」


「七つの、大罪……?」


「正解。その七つの大罪の元は一つの罪から始まった
子供が死んでしまった夫婦は一つの罪を犯した。ある母親から子供を誘拐して、出来てしまったその罪はやがて子供によって七つに分けられた
それが七つの大罪」


恍惚の笑みを浮かべながら説明を始めた雲雀に獄寺達は動くことも出来ずただ聞くことしか出来なかった


「さぁ、僕の所有物(お気に入り)を貶したんだ
僕は原罪者の名に於て、君達に復讐を宣言しよう
逃がさないし赦しも聞かない、ただ無様な姿を見せて足掻きなよ」



嘲笑いながら指を一つ鳴らすと雲雀はその場から姿を消した



「何!?」


「消えたぞ?」


「これから用心しねぇといけねぇかもな……」



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