「……意外と脆いものですね、あなた方の同僚や上司は」


残されたレヴィとルッスーリアを目の前にして結香は退屈そうに呟いた


「ボス……!」


「まぁ、すぐにあなた方も同じ所に向かうでしょう。地獄や天国など生温いものではなく、″無″へと」


「そうなるのは貴女の方よ〜Vvでも嫌だわ〜、どうせならもっと男らしい人の方がよかったわね」


「悪かったですね、私で。言っておきますが……もう終わっていますよ?」


「何を言っておるのだ!お前は何もしていないだろう!」


「えぇ、″何もしていません″
正確には″一歩も動いていません″」


ただ無表情に結香は返すと、レヴィとルッスーリアがいきなり吐血した


「……っ、な、なぁに〜……」


「予め、この辺りに毒を撒かせていただきました。そこにゴキブリホイホイにホイホイされるゴキブリが如く付いてくるとは思いませんでしたが
あぁ、あなた方が毒にある程度の耐性を持っていることは知っていましたので、少しばかり強めにしました。デスヒーター、だったでしょうか……あれの約3倍の効力だと思いいただければ。ですのであなた方では10分も満たないうちに死に至るでしょう」


「くそ……っ」


「ま、だ……死にたく、ないわぁ…!」


薄れゆく意識の中、二人は言い残して気を失った
結香はゴーグルを外しながら踵を返した





「死にたくないか否かは私には関係ありません。クレア様からのご命令は絶対です
では、失礼します」



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