「いよいよですね」 「そうね、楽しみだわ!神楽ちゃんのドレス姿」 「いや〜でも本当に神楽ちゃんとあの沖田さんが結婚するなんて今でも信じられませんよ。だってついこの前もあの2人公園で決闘してたんですよ。俄かに信じがたいというか。まぁ沖田さんが神楽ちゃんのこと好きなのはバレバレだったけど―・・・って銀さん!何泣いてんですか!」 「おれァよぉ・・・あのサド王子に神楽がほだされたのかと思うと悔しくって悔しくって。 お父さんは絶対認めませんからね!あんな腹黒なんかと結婚なんて!!!ってか付き合うことすらみとめてねーよまだ!!いつのまに進展してたんだよ!付き合う通りこしていきなり結婚かコノヤロー!せめてさ〜銀さんにいってくれたっていいじゃない。」 「ほだすって銀さん沖田さんのことなんだと思ってんですか」 「発情期の狼程度に、だな」 「いい加減認めてあげてくださいよ。銀さん、いくら腹黒王子でもそれが沖田さんのすべてではないことくらい銀さんもよく知ってるでしょ。それに結婚報告に来たときの沖田さんかっこよかったよなぁ。『神楽を嫁に下さい』って。あんなに真剣な顔の沖田さんを僕はあの時始めてみましたよ。」 「新八くん!男は好きな女のためならどこまでもまっすぐになれるというものだよ!もっとも俺も仕事以外で総悟の真剣な顔は初めて見たがね。総悟があそこまでとは相当に惚れ込んじまったんだろうなぁ。もちろん俺はお妙さんにはいつも直球勝負です!(チラ)」 「あ゙?なに『察してください』な目つきでこっち見てんだヒゲゴリラが。己はどこがまっすぐなんじゃボケェ、ストーカーしてる時点で人生曲がりくねってんだよ!全然正当じゃねーんだよ!!!」 「ギャー!!!!い・・イタイイタイですお妙さん!スミマセン!!・・このゴリラ勲!一生かけてでもお妙さんを幸せにするのでそれでどうか勘弁を!」「全然解決になってねーわァァ!!!」 「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ!!!!」「・・・変わりませんね、ホンとに」 「・・・言ってくれたっていいじゃない、そりゃさ、銀さんだってもっと早くに言ってくれたらそれなりの覚悟と心の準備はできてたのにさ、それを総一郎くんはさァ・・・」 「ちょっと銀さん、生々しい独り言なら心のなかでお願いします」 「眼鏡の言うとおりだ。さっきからごちゃごちゃごちゃごちゃうるせーんだよ。あいつらがきめちまったもんはもうしようがねーだろうが。それに大体総悟はそこまでけじめのない男じゃねえよ。やるときゃやる男だ。むしろお宅のバカチャイナのほうが気がかりだね俺は」 「あーん?頭までニコチンがまわったポンコツマヨラーのくせしててめーに何がわかんだよ。ウチの神楽ちゃん嫁に貰えるだけ有り難く思えやコラァ。神楽はなぁ俺がずっと大切に育ててきたんですぅ。ジャンプを教科書がわりにしてきたもんね。ちょっとやそっとの男じゃ舵とれるような女の子じゃねえんだよ。男なんてみんなフルボッコだからな」 「いやそれむしろそれ嫁としては危険ですよ銀さん。ていうか言うほどアンタ育ててないけどね」 「んだとコラァ、ウチの総悟なんてなァ、頭は空だが勘だけは鋭でぇ野郎でよ、そんじょそこらの女じゃついてけねーよ。ドSで腹黒の上に普段は仕事しねえ癖してタイミングよく立ち回るセンスは一級品だしな。憎いヤローだよ、ほんと」 「いや、だからアンタらそれ褒めてないから。土方さん後半悪口ですよね?。つうか何の争いなんだよコレ」 「んだと、ウチの神楽だってなぁ」 「ウチの総悟なんて…」 「ちょっともう止めて!なんかもう醜いから!見てるコッチが恥ずかしいから!お前の母ちゃん何人だァァァって言われるくらいになんかいたたまれないから!ていうかアンタらもう面倒臭いよ!」「リーダーが結婚か。しかも相手はあの真選組一番隊隊長沖田総悟とは。我等の邪魔しかせんあやつらの一体どこに惹かれたというのだ」 「…か、かつr」 「桂じゃないジェントルカツーラだ」 「……ジェントルカツーラさん、来てたんですか。っていうかアンタこんなとこにノコノコ来て大丈夫なんすか。真選組幹部クラスの結婚式なだけあって来賓は警察だらけなんですよ。しかも変装ほぼしてないじゃないですか、ヒゲだけでは完璧バレるでしょ」 「うむ、まぁ大丈夫だろう。逆にこのような日程皆が浮かれ気分だから周囲に目がいきにくい。案外こういうめでたい日というのは下手に変装して目立つよりもバレなかったりする。あ、エリザベス、そこのテーブルのそばを三種類のせてそばア・ラ・モードにしてくれ。勿論プリンも忘れてくれるな」 「てめーが一番浮かれ気分だよ!」 「…もうこいつらやってらんないんですけど。ていうか銀さーんそろそろほんとに始まっちゃいますよー、もうちゃんと席着かないと」 「オボロ゛ロ゛ロ゛ロ゛」 「ゲエ゛エ゛エ゛エ゛」 「っておいいいいい!おめーら結婚式ってわかってんのォォォ!昼間っから飲み比べすんなァァ!空気読んでくれよ頼むからァァ!」 「そうよォォォ!ちょっとは空気読みなさいアンタ達!今日この日は私と銀さんの結婚式になるのよ!銀さん!私と結婚して一緒にバナナ入刀し…ぶふっ!」 「あら猿飛さん、昼間っから未成年もいる席で下ネタはよくなですよ?」 「いやいやアンタもいつも昼間どころか日常的に言ってるから。…ってさっちゃんさんアナタそのウェディングドレスはどうしたんですか。今日は神楽ちゃんと沖田さんの結婚式なんですけど。」 「そんなのわかってるわよ!でもどうせなら私もこの際銀さんと結婚しちゃおうかなぁ〜なんてっ…指輪も用意したしあとは銀さんをしとめるだけよ…ん〜ふ〜ふ〜…」 「猿飛さん、鼻息荒くて気持ち悪いですよ?夫婦の誓いの場でそんな気持ち悪い動きやめてもらえます?花嫁より目立とうだなんて失礼にも程がありますよ?」 「ちょっと姉上落ち着いて下さい!さっちゃんさんもとりあえず普通の礼服に着替えて下さいって!」 「君たち、祝いの席で何を騒いでいるんだ。」 「九兵衛さん。あ、いやさっちゃんさんが銀さんとどうせだから結婚するとか言い出して…」 「今日は神楽ちゃんと真選組の沖田のめでたい日なんだろう。メス豚の君が目立ってどうする」 「アンタにメス豚とか言われたくないんだけど!」 「九ちゃんの言う通りですよ〜、さあさ、メス豚ははやくその衣装ぬいじゃいましょうね〜」 「(姉上怖いんですけど)……きゅ、九兵衛さんのおかげで何とかこの場も収まりそうです。ありがとうございます」 「僕は…僕は妙ちゃんと結婚できればそれでいい。」 「てめえもかァァァ!何頬染めちゃってんの!結局さっちゃんさんと同じじゃん!」 「大丈夫です若!いつその時が来ようとも、この東城歩、若の花嫁衣装は準備万端でございます!」 「お前は黙っとけ!もうめちゃくちゃになるから!ってあれ、もうめちゃくちゃになってるし!」 「お、おっと……場違いだったか?…吉原を代表して昼の席はわっちが来たのだが…」 「月詠さん…まともな人が来てくれて助かりましたよ…」 「どうしたというんじゃ。結婚式前だというのに何だ、この荒れようは」 「馬鹿どもが勝手に飲み比べ始めるわゴリラが暴走するわさっちゃんさんが銀さんと結婚するとかいって結局九兵衛さんも便乗したりするわで……もう大変ですよ…」 「……………」 「…月詠さん、どうかしましたか?」 「……その……猿飛は銀時とけけけ結婚するのか……?」「いやあの、月詠さ…」 「そうか…それはすまない…何も祝の品を持ってこれずに…」 「いやあのだから、間違い…」 「わっちは少々用事を思い出したのでこの一杯だけで失礼する」 「あ、ちょ、月詠さんそれさk「銀時ィィィィ!!!!!!!!なんじゃお主!!!結婚するというのは本当か!!!????まずはわっちに許可を取るのが筋じゃろう!?お前バカヤローコノヤロー!!!」 「誰この女に酒呑ませたの!ちょっと月詠落ち着けって!俺結婚なんてしないっつうの!今日結婚すんのは神楽と沖田くんであってだな、」 「黙れ!言い訳するな!この○△※#□‰〜が!!!!」 「もう伏せ字しなきゃいけないくらい泥酔しちゃってるんですけどこの人ォォォ!!!!」 「新八くーん、遅れちゃって悪かったね〜。いやー神楽ちゃんが結婚するっていうからさ〜おじさんちょっと幕臣の時のいいスーツ着てきちゃったよ〜」 「なんじゃ、この服は?なかなかに良い代物じゃの〜。ほら、脱いでわっちに寄越せ」 「あれ?月詠ちゃんいつもと違くない?っていうかこれ俺のなんだけど…」 「つべこべ言わずに脱がんかい!お前のものはわっちのもんじゃ!」 「何そのジャイアンルール!!もうダメだコイツら!!!収集できないって!ていうかツッコミ僕だけじゃん!あ゙〜………あと5分で新郎新婦の入場だっていうのに………」 ========== 「会場がカオスアル…既にあっちこっちで飲み比べしてるネ。新八もなんか力尽きてるし」 「ったく…奴ら何をやってるんでィ…主役が誰だかわかってんのか」 「もう出てくに出ていけないネ」 「そうだなあ……騒がしいしバックレちまうか?俺ァ元々こんなかたっくるしい式なんざ苦手だしよ。祝ってもらはなくてもお前がいりゃあ十分だし」 「…さらっとそういうこと言うなヨ」 「お望みとあらば毎日でも囁いてやらァ」 「べ、別に望んでなんかないネ」 「じゃあ行くか」 「そうアルな」 「おっとその前に永遠の愛とやらを誓っとかねぇとな…………病める時も〜……ってよくわかんねえわ」 「その健やかなるときも病める時も命ある限り真心を尽くし愛することを誓いますか?とかだったアル」 「お前、よく覚えてるな」 「そりゃ、結婚は女の夢だしナ。昼ドラとかで覚えたアル」 「じゃあ今俺がその『女の夢』叶えてやらァ………愛してるぜィ、神楽」 「私もヨ、総悟」 Congratulations! |