ごめんね。 「俺はお前のために生きているんだから、お前がいないと生きられないよ」 薄暗い部屋の、ベッドの上に二人で寝転がって、何をするでもなく、ただ、真っ白な天井を見つめていた。 俺がぼそりと呟いた言葉は存外深刻に響いて、心の中で、ああしまったと思った。それを誤魔化すように、真っ白なシーツの上に投げ出された真田の右手を掴む。びくりと身体全体がこわばって、すぐに元に戻った。指先がとても冷たい。この部屋は少し寒いのかも知れないな。 「たわけたことを」 冗談が過ぎるぞ、と言って苦い顔をする真田の手が、小さく震えているのに気付かないふりをして、言葉だけで謝った。 本当だと言っても、嘘だと言っても、お前を傷つけるのは、わかっていたから。 prev / back / next zatsu。 |