monochrome syndrome
彼女の碧い瞳に写る世界は白と黒だけだった。白と黒だけが、彼女の世界だった。
だが、彼女はそれが異常であることを知らない。彼女にとっては最初からずっと、世界は白と黒だったから。
彼女は画家を夢見る娘だった。彼女は毎日絵を描いた。白と黒の混じり合った色彩で絵を描き続けた。
やがて彼女は画家になった。
彼女の世界が白と黒でできていることを誰も――彼女自身さえ――知らない。
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