林檎


 風邪を引いたと言ったら、お手伝いさんが林檎を買ってきてくれた。以前も同じことがあった。
 正直、林檎は好きじゃなかった。でもわざわざ買って、剥いてくれたものをいらないとは言えない。
 風邪というと、桃の缶詰な印象があったけれど――何故かはわからない――そろそろ林檎に立場を取られそうだ。
 今度、あいつが風邪を引いたら、林檎を剥いてやろう。








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