久しぶりに凌ちゃんからメールがきた。でも「久しぶりだな。たまには遊ぼうぜ」としか書かれていなかった。男の人のメールは淡泊だけど、あのことがあっただけにこの内容はちょっと傷ついた。

凌ちゃんからメールがきたとき、息が詰まった。体中に冷水を浴びせられたらようにひやっとして、でもほわほわと体が浮いているような感じがした。ほんの少しドキドキしながらメールを開くとこの内容で、浮いていた体が戻ってきた気がした。

凌ちゃんと遊べるけど、カイト君はどう思うのだろうか。私が自殺未遂を犯した原因の元へ行くといったら絶対にカイト君は私を嫌うだろう。止めた。本当は遊びにいきたいけれどカイト君に一緒にいるところ見られたら終わりだ。
「久しぶり。お金ないし忙しいから無理」とだけ打って送った。
返信はすぐにきた。携帯が凌ちゃん専用のイルミネーションに設定したままだったみたいでピンク色に光った。カイト君と同じ色でちょっと嫌になった。

メールを開くと、「なら俺の家に来いよ。二、三時間くらいなら時間あるだろう」との内容があった。


「凌ちゃんの家…」


凌ちゃんとは仲がよかったが家に行ったことはなかった。確か親と同居しているはずだから家にお邪魔するくらいならいいかもしれない。遊んでるときにばったりカイト君に会うことはないだろうし。そうだ。ちょっと凌ちゃんの家に言ってお話するくらいならいいだろう。それで彼氏ができたことを報告すれば問題ない。また友達の関係に戻れるから。

カイト君を好きになってから、ずっと仲のいい友達に戻りたかったのだ。今はクラスが違う所為か学校でも全く会わないし、なんの交流もない。友達というよりはただの知り合いになってしまっていた。

今なら面と向かって話せる。というか話したい。もうあなたのことどうとも思ってないって思わせたい。


「少しだけならいいよね?」




星のみる夢
(久しぶりに会った凌ちゃんは昔の優しい凌ちゃんに戻ってた)



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -