土方×沖田
好きだとわかったのはあいつが幼いころからだった。
でもあいつが俺を嫌ってるのが目に見えるようにわかって、俺ばっかって思うようになって悔しかった。だから俺もあいつを嫌いになった。
もし、お前が他のやつと、しかも俺の大嫌いなやつと付き合うって知ってたなら俺は…何があってもお前を離さなかったのに…。
「やっ…だん、な」
「嫌じゃないくせにっ、」
「ああ、あっ…!」
恋愛禁止なんてルールは真撰組にはない。だから隊員たちもよく非番に女を連れ込んではイチャイチャだの、いかがわしいことだのしてるし。
だから、別に珍しいことではないんだ。自分に言い聞かせては何度耳に蓋をしたことか、数える余裕すらなかった。
「イっ、く…あっ!」
「イけよっ…!俺も、ん」
声がでかい。部屋越しできこえてくる…それでは蓋をしても聞こえてしまう。俺は副長だからこの場を放棄することは出来ない。
可愛い声。でもその声は俺に向けているものではないそう思うと悔しくて憎くて、壊れそうになる。
だから、俺は──
「やだ、やだやだ…土方さっ」
10.07/01