そこには確かに
神様がいたのです


昭和六十二年。バブルの真っ只中で、世の中が浮足立っていた時、何をやってもうまくいかない地元の名士の娘、如月千景は、静養のため、未だ多くの伝承や迷信が残る村、汐永を訪れた。

はじめは気の乗らない静養生活だったが、土着神を名乗る女性、梧木美佳子に出会ったことから、全てが好転していくようになる。

──彼女は、本当に神さまなのかもしれない。

千景は時折彼女を襲う頭痛やめまいに悩まされながらも、美佳子を盲信するようになっていく。

だがある時、神樹を管理するもの、調停者を名乗る男が現れてから事態は一変する。

彼は千景に忠告をし続ける。

「君はそうやって間違えたまま、生きていくつもりなのかい。それとも死ぬつもりかい」

わたしのことは
忘れてほしい
ただ君は愛されている
それだけは忘れないで
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