続・生クリームの誘惑


アレティエ
「生クリームの誘惑」の続き
ひたすらにえろ







ティエリアはもぐもぐと口を動かした。甘い。
「ショートケーキも食べる?」
アレルヤは嬉々としてティエリアにショートケーキを差し出す。フォークの上には生クリームのたっぷり乗ったケーキが乗せられている。
「はい、あーん」
糖分による幸福感のせいか、ティエリアはやけに従順になっていた。言われるがままに口を開き、ケーキをフォークごと口に含む。苺の風味の移った生クリームが溶けていく。
「おいしい?」
こくりと頷くティエリアを見て、アレルヤは表情を輝かせた。
「ねぇティエリア」
「何だ」
「エロすぎ」
アレルヤは小さく笑った。
「な……」
予想外のアレルヤの反応に、ティエリアはぽかんと口を開けた。
「口の端、生クリーム付いてるよ」
ティエリアが拭い取るよりも前に、アレルヤの顔が間近にきた。眼鏡を外される。逃げる間もなく、アレルヤに舐め取られた。
「っ」
ざらりとした湿った感覚に肌がざわつく。
「おい!」
ティエリアはアレルヤを引き離そうとしたが、できなかった。
体格が違いすぎる。女に間違えられることすらあるティエリアの華奢な体。それにひきかえ、服の上からでもはっきりわかる程に筋肉のついたアレルヤの体。
わざわざ取っ組み合って確かめてみるまでもない。
アレルヤの右手がティエリアの頭を押さえる。左手は背中に回され、動けない。
ティエリアが細い腕で引き剥がそうとするも、びくともしない。本気で向かえばどうにかなるのだろうが、傷付けるべき相手ではない。
「ね、いいでしょ?」
耳元で話され、声が体内に響く。
「何、が」
せめてもの抵抗だ。ティエリアに残されているのは口しかない。
「わかってるくせに」
その口さえも、アレルヤの唇が重ねられ、奪われる。
「――っ、ん」
部屋に漂う甘い香りと、水音。
アレルヤの舌が、何一つ残すまいとティエリアの口内を犯していく。いつもよりも激しい蹂躙に、ティエリアは体を震わせた。
その隙にアレルヤの手がカーディガンのボタンを外し、シャツのボタンを外していく。
「ん……ぁ」
仕上げとばかりに、舌を絡めて吸われると甘い痺れが走った。
息が苦しくなってきた頃、アレルヤはゆっくりと離れた。おまけにと、ちゅ、と軽く、ティエリアの唇を啄んだ。
「あんなに可愛いとこを見せ付けておいて、おあずけなんて、言わないよね?」
「見せ付けてなど」
「言い訳しても無駄だよ」
ぼうっとした頭でアレルヤの表情を認識する。その瞳は明らかな情欲を映していた。意識が覚醒する。
「ティエリアを食べさせて?」
慌てて逃げようとした。しかし腕を掴まれ、そのまま床に押し倒される。
「痛っ」
軽い痛みに顔を歪める。アレルヤはいつもの気弱な顔でティエリアを心配そうに覗き込んだ。
「ごめん。痛かった?」
ティエリアはアレルヤを睨み付けた。
「せめて、ベッドで……」
強気な態度に反して、口をついたのは拒絶ではなく懇願に近かった。ティエリアの体もまた、既に熱が溜まりはじめていた。
「ダメ」
「何故だ」
「ベッドが汚れちゃうから」
そう言うと、アレルヤはテーブルの上の箱に手を伸ばした。ごそごそ音を立てて何かを探している。目当てのものを見つけたのか、アレルヤはにこりと笑った。手に持ったものをティエリアに示す。
「それは……?」
「紅茶のシフォンケーキに添える生クリーム。ティエリアに添えたらもっとおいしいんじゃないかと思って」
「添え……っ!?」
質問しようとした声が、途中から声にならなくなった。突然、胸に生クリームを塗られたのだ。
「冷たい? ちょっと我慢してて」
言うなり、ティエリアの顕になった胸の、淡く色付いた突起にアレルヤの指先が触れる。ぬるり、とした感触。
「ぁ……」
生クリームに滑るアレルヤの指が、くすぐるようにティエリアを刺激する。
「もう感じてる? 硬くなってきた」
「ちが、う!」
こりこりと突起を転がすようにされ、ティエリアの否定の言葉は弱々しく響く。
「汚れないように全部脱いだ方がいいね」
アレルヤは生クリームが付いていないほうの手だけで、ティエリアのカーディガンとシャツを器用に脱がせた。
「やめ……」
「やめない」
アレルヤは着々とティエリアに生クリームを塗っていく。胸に、浅い臍に。
「ぁ、あ……っ」
肌の表面を掠めるような、焦らすような愛撫に、もどかしい熱が少しずつ、少しずつ、ティエリアに溜まっていく。
「ほら、ここなんてホントにおいしそう」
アレルヤは言って、生クリームに塗れたティエリアの突起に舌を這わせた。
「ひ、ぁ……」
いきなりの強い刺激に、口から息とも喘ぎともつかない音が漏れる。
「やっぱりおいしい」
アレルヤはくすと笑った。その息にさえ、ティエリアは震えた。
アレルヤは片方を口に含み、舌先で突く。もう片方は指で捏ねるように刺激する
「ん、ぁ、やめ……」
アレルヤはティエリアの反応を楽しむように、ティエリアの胸の飾りを味わった。かり、と噛み付かれれば、ティエリアの体は否応なしに跳ね上がる。
「あぁ、い、や……っ」
髪を床に擦り付ける。
「嫌じゃないよね」
アレルヤはティエリアのパンツのジッパーをゆっくりとおろした。じじじ、と小さな音がする。
下着ごと脱がされ、既に形を変えているティエリア自身がまろびでた。
「もうこんなになってる」
「見る、なっ」
ティエリアは羞恥に顔を背けた。顔が熱い。
アレルヤに自身を軽く突かれただけでびくりと反応してしまう。
「気持ちいい?」
アレルヤの指がティエリア自身に絡む。生クリームの冷たい温度にかえって煽られ、昂ぶっていく。生クリームをまとったティエリアのそれは一層淫らだ。
「く、ぅ……ぁ」
溢れそうになる嬌声を、口を手のひらで覆うことで抑える。唇を噛む。
「声、出しなよ」
ティエリアはいやだと首を左右に振った。
「唇が切れちゃう」
アレルヤは空いているほうの手でティエリアの手を引き剥がした。指で生クリームのたっぷりと付いた指がティエリアに差し出される。意図がわからず、ただ眺めた。
「舐めて? 噛んでもいいよ」
ティエリアは言われるがままにアレルヤの長い指を口に含んだ。
「ん……む……」
その指にまとわりついた生クリームを舐め取っていく。
「結構巧いね、ティエリア」
アレルヤがティエリア自身を撫でた。
「――っ!」
下からの刺激に、ティエリアの動きが止まった。
「口がお留守だよ」
「だ、って……」
熱に浮かされたティエリアの瞳から、生理的な涙が一粒、零れ落ちた。
解放されない熱が体を駆け巡る。
「もう、イきたい?」
耐え切れず、ティエリアは頷いた。
「まだダメ」
アレルヤの声が冷たく聞こえる。普段の気弱な彼が嘘のようだ。
「僕も気持ち良くさせて」
「え……?」
アレルヤは自分のパンツの前を寛げると、硬くなった自身を取り出した。
「指、巧かったし、口でして?」
「そんな……!」
「僕がいつもやってるみたいにやればいいんだよ」
ティエリアは躊躇った。しかし。
「ティエリアはそのままで平気?」
「いっ、ぁ……」
自身の根元をきゅ、と強く掴まれて仰け反る。
アレルヤに促され、ティエリアは身を起こした。床に座っているアレルヤの、屹立を目の前にして狼狽えた。
「大きい……」
おそるおそる手を伸ばす。
「あ、ティエリア甘いの好きだよね」
アレルヤはテーブルから小さな容器を取り上げた。
「レアチーズにかけるブルーベリーソース」
アレルヤは蓋を開け、自分の欲望に濃い紫の液体を垂らした。
「これでどう? 指の時みたいに甘いよ」
ティエリアは艶やかに光るアレルヤの屹立を見て、ごくりと喉を鳴らした。
「怖い?」
「……平気だ」
声が弱々しいことは自分でもわかっている。ただ、「できない」と答えるのは嫌だった。それに、下半身が辛い。
ティエリアはゆっくりとうつ伏せになり、肘を立てて体を支えた。
一糸纏わぬ象牙の裸体が床に寝そべる。浮き出た肩甲骨に、アレルヤは息を飲んだ。
ティエリアが身を乗り出すと、勃ち上がったアレルヤ自身が目の前にある。
とろりと濃厚なソースがかかったそれ。アレルヤの心配りだ。
ティエリアはそろそろと舌を出した。根元に手を添える。
舌先で少しなぞってみる。甘い。
口を開き、アレルヤの欲望を含んだ。
「ぁ、ん……む……」
ブルーベリーの香りと甘さが口中に広がる。息が鼻を抜ける。
括れにそっと舌を絡める。添えた手をゆっくり動かす。それだけで、それはピクリと反応を示した。息苦しい。だが、嬉しい。
「巧いね」
煽てられて気分が悪いわけもない。懸命に舌を伸ばし、裏筋を辿ると、ぐんと質量を増した。ぴちゃぴちゃと小さな音が二人の耳をくすぐる。
「ん、ぁ……」
口内をアレルヤ自身が満たす。
「っ、ティエ、リア」
アレルヤの声が乱れ、甘いものが混じっている。そのことにまた、ティエリアも煽られる。熱が疼く。下半身に重いものが集まる。
「は、んっ……ふ……」
喉の奥まで招き入れる。
「く、っ……」
息が詰まる。苦しい。苦しさに、涙が一筋、頬を伝う。
「ティ、エリア、大丈夫?」
自分でやらせておきながら、心底心配そうに話し掛けてくる、この男が愛しい。
ティエリアはゆっくりと頭を前後に動かし始めた。口内の粘膜が擦られ、痺れが走る。
同時に、袋をもみしだくようにする。
「んぁ……っ!」
アレルヤが背中を仰け反らせた。途端、一段とアレルヤのそれが膨らんだ。ブルーベリーの甘さに、苦いものが混じる。
「こ、んなに、気持ち良いなんて、思わなかった、な」
アレルヤの手がティエリアの髪を掻き混ぜる。はらりと落ちた自分の髪が首をくすぐり、それさえも甘さに変える自分の浅ましさを恥じる。
「ありがとう」
アレルヤに頭を撫でられる。心地いい。
アレルヤの手が頭を離れた。突然、腰の辺りを両手でがっしりと掴まれた。
「……?」
意図が読めず、上目遣いにアレルヤの表情を伺う。
「僕ばっかりしてもらうんじゃ、ね」
そう言って片目を閉じてみせたアレルヤは、ティエリアの剥き出しの尻を高く持ち上げた。
「――っ!」
口でアレルヤ自身を慰めているせいで、驚きが言葉にならない。
アレルヤは指で生クリームを掬った。
「もう辛いでしょ、こんなになってる」
ティエリアの体の下に潜り込んだ手が、ティエリアの昂ぶったそれを掴んだ。先走りが幹を伝う。
「――あぁっ」
強烈な快感に耐えられず、アレルヤ自身を放してしまう。
「や、だ……」
ティエリアは自分の姿を想像し、恥ずかしさに目をきつく閉じた。
視界が暗くなり、アレルヤに与えられる快感がより強く感じられる。
アレルヤの爪がティエリアの欲望の先端をくじるように刺激する。
「っ、あ、も、もう……っ」
ティエリアは懇願した。ティエリアの欲望が限界を訴え、ぽたぽたと雫を零す。ティエリアの、ブルーベリーソースと唾液でべたべたになった唇が淫靡にアレルヤを誘う。
「入れ、て……!」
「わかってる。けど、慣らさないと」
「いい、からっ」
「良くない。ティエリアのここは狭いから」
「あ……っ」
アレルヤの伸ばした手がティエリアの割れ目を探る。生クリームの冷たさに、ティエリアは身を強ばらせた。
「い、や……」
声が上ずる。
「嫌?」
「早く、入れ、ろ……」
ティエリアの言葉に、アレルヤは苦笑を浮かべた。
「今日はやけに積極的だね」
「誰のせいだと……」
「さぁ? ケーキのせいじゃない?」
とぼけたアレルヤを視線で睨み付ける。
「そんな目で睨んだって全然怖くないよ」
言うやいなや、アレルヤはティエリアの秘所に生クリームを塗り込め、つぷりと指を沈めた。
「く、っ……」
異物感。ゆっくりと蠢くアレルヤの指。
ティエリアはアレルヤの足に頭を預け、そのしっかりした腰に両腕を回した。不快感に耐える。
「口がお留守、って言いたいところだけど」
アレルヤの大きな手に頬を撫でられる。
「流石に無理みたいだね。ごめん」
アレルヤの手がティエリアの首筋から腰にかけてをすっと撫でた。ぞわりとする。肩が震える。
アレルヤの指がティエリアの中をゆっくり進んでいく。
「っ……」
声を漏らすまいと歯を食い縛る。
「やっぱり狭いね」
アレルヤは探るように内壁を擦った。不快感に、ティエリアのアレルヤを抱く腕に力がこもる。
アレルヤがとある一点に触れたとき、ティエリアの体が大きく跳ねた。
「ここ?」
そこを攻められ、ティエリアはびくびくと震えた。声を噛み殺す。
中をぐるりと掻き回され、解れてきたところに指を増やされた。
「……っ」
圧迫感が強まる。
しかし、さらに強く一点を攻められ、二本の指でばらばらに掻き回され、あっという間に快感が勝ち始める。ティエリアの体温で溶けた生クリームのせいか、ぐちゅぐちゅといつもよりも淫らな音がする。
「は、ぁ」
ティエリアは熱い息を吐いた。
「随分柔らかくなってきた……平気?」
「問題、ない。だから……っ」
ティエリアの欲望は際限なく雫を垂らしている。アレルヤのそれもまた、勃ち上がりきっている。
アレルヤはずるりと指を引き抜いた。その拍子にティエリアの腰が崩れた。熱を孕んで陶然とした紅い瞳でアレルヤを見つめる。
「こっち来て」
アレルヤの手招きに従い、床に手をついて近付く。腕を引かれ、アレルヤに背を向ける格好になる。
「な、に……?」
向かい合っての行為にしか馴染みのないティエリアは、顔の見えない体勢に弱い声を出した。
「この方が楽だから」
アレルヤは首筋に軽く唇を落とすとティエリアの腰を掴み、引いた。
「え……?」
自然と上半身倒れ、再び先程と同じ、尻を突き出して俯せの状態になった。
「こん、な……」
泣きそうになる。
「酷い事はしないよ」
アレルヤの優しい声。そして落ち着かせるようにゆったりと背中を撫でる手。
「でももう、僕も限界」
アレルヤは苦笑して、自身をティエリアの蕾にあてがった。硬さと熱さに、その先を想像したティエリアの体が強ばる。
「――っ」
アレルヤの先端が中に押し入ってくる。指とは比べものにならない圧倒的な質量に、腰が逃げそうになった。だがアレルヤにがっしりと押さえられる。
「あ、あ……」
それはゆっくりゆっくり内部に侵入し、犯されていく。内臓を押し出されるような錯覚に襲われる。「慣らしてても、キツい。もっと力抜いて」
「む、り」
息も絶え絶えに答える。脱ぎ捨ててあった自分のピンクのカーディガンを手繰り寄せ、握り締める。
アレルヤの先端を飲み込み、その先端がティエリアの敏感な部分を捉えた。
「あ……っ」
知らず、甘い声が出た。同時に前の屹立を弄られる。強烈な快楽に、強ばっていた体が一瞬解ける。一瞬を見逃さず、アレルヤが一息に突き入れた。
「あぁっ!」
甲高い嬌声。強すぎる刺激に腰が崩れそうになるのをアレルヤに捕まえられる。
「全部、入ったよ、ティエリア」
荒い息をするティエリアに声をかけるアレルヤの声もまた擦れている。
アレルヤに髪をさらさらと弄ばれている間、ティエリアは息を整える。
「うご、け」
「いいの?」
「聞くなっ!」
ティエリアは顔を赤くし、床を見つめた。
アレルヤが結合部を指先でくるりとなぞった。ティエリアのそこが物欲しそうにひくひくと震える。
アレルヤはぎりぎりまで自身を引き抜くと、勢い良く挿入した。
「い、あぁっ……あ、ん……」
ティエリアが背を大きく反らして喘ぐ。奥深くを抉られる。
「ティエリア、す、ご……」
ティエリアの柔らかく熱い内壁が蠢き、アレルヤの欲望に絡み付く。
身体同士がぶつかる音と湿った音、アレルヤの服の衣擦れの音に、甘い甘いケーキの匂い。
「今日、いつもより感じてる?」
「知る、かっ」
アレルヤは引き抜いては抉った。そのたびに敏感な所を掠められ、ティエリアは啼く。
「ひ、ぁ……は、ぁあ」
ティエリアの淫猥な声がアレルヤを刺激し、その動きが速く、激しいものになっていく。ティエリアの腰も誘うように揺らめき始める。
裡を丸く掻き回され、一際高い声をあげた。
「ま、って……やぁっ」
がくがくと腰を揺さ振られ、膝が立たなくなる。見開いた目から生理的な涙がぽろぽろ落ち、床を濡らす。ティエリア自身からもぱたぱたと雫が零れる。
「も、もう……あ、れるや……っ」
縋るように名前を呼ぶ。
「は、ぁ、くっ……僕、も……」
アレルヤも切羽詰まった声を出した。
ティエリアは汗に濡れた体を後ろから抱き抱えられた。不審に思う暇もなく、アレルヤの足の上に座らされた。
「ぁ、あぁあっ……!」
自分の体重が被さり、より深く裡を抉られる。足が宙でひきつる。ティエリアはとうとう白濁を吐き出した。内壁が収縮し、アレルヤを咥え込む。
「ティエリア、く、っ……」
強い締め付けに、アレルヤもティエリアの中に勢い良く欲望を放った。
「は ぁ……はぁ」
脱力したティエリアはぐったりとアレルヤに寄りかかった。アレルヤはティエリアの上気した頬に軽く口付けた。
「ごちそうさま」
アレルヤの言葉に、繋がったまま、ティエリアはじろりとアレルヤを睨んだ。
「……大体、何で君だけ服を着てるんだ」
「食事する時に裸になる人はいないよ」
アレルヤはにっこりと笑った。
「ふ、ざけるな!」
「ふざけてない」
ティエリアの服を纏わぬ滑らかな肩を撫でた。
「ティエリア、こっち向いて」
言われて振り替えると口元をペロッと舐められた。
「な……」
「べたべただよ」
ぺろぺろと、ティエリアの唇を舐めていく。
「……ぁ」
小さな声が漏れた。達したばかりの体は敏感になっていて、僅かな刺激に反応してしまう。
「あれ、感じてる?」
アレルヤの手が前に回され、ティエリア自身に触れようとする。
「さ、触るな」
ティエリアはその手を慌てて払いのけた。素早く動いたせいで角度が変わり、入ったままだったアレルヤ自身が内壁を擦る。ひく、と震えた。
「うーん、凄くおいしかったから、僕としてはおかわりしたいなぁとか思うんだけど」
「お、こ、と、わ、り、だ」
「ケーキもまだ残ってるし」
アレルヤが鼻先でケーキの箱を示す。ティエリアが渋い顔をすると、耳をゆるく唇で挟まれた。
「っ、万死!」
ティエリアの悲鳴が響く。



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