彼女に触れるのは数週間ぶりだった。部屋へはいるなり彼女の唇にキスを落とす。にゅるり、と舌を滑らせればぴくり、と小さな肩を揺らし反応を見せた。壁に追いやり、頭を支えて逃がさないようにする。柔らかな唇を堪能するように舌を絡めた。
「ん・・は、っ、どう、したの?」
「ん、ごめ、ん・・なんか・・とまん ない・・」
少し開いた口からは吐息のようなものが洩れる。余裕がなく、ただ、彼女を求め続けた。
「・・僕が怖い?」
弱弱しくそう聞く僕に彼女はき、と睨んでくる。僕としてみれば怖いという印象はなく。ただただ可愛い生き物にしか見えず、余計僕を煽らせた。
「雪ちゃんは雪ちゃんだよ?私は雪ちゃんが大好きだからっ、だから怖くないよ!」
「・・っ、頼むから煽らないでくれよ、・・!」
「雪、ちゃ、!」
それから貪りつくようにキスしてきた雪男の首にぎゅ、と抱きついた。