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「名前が、好きです」


アルミンに告白された。私はぱちぱちと数回瞬きを繰り返す。そんな私をアルミンはくすりと笑っていた。


「驚いた?」
「え、あ、の、」
「きっと名前は僕のこと幼馴染として好きなんだろうけど、僕は、小さい頃から名前を女の子として好きだった」
「アル、ミン・・」


悲しそうに笑うアルミン。なにも言葉がでてこない。なにを言ってあげればいいの。


「名前・・?」
「・・っ、」


馬鹿だ。私が泣いてどうするの。辛いのはアルミンよ。狡い。


「泣かないで、名前」
「だ、って・・わっ、たし、気づかな、か、た、なに、もっ」

「アルミンの気持ちに気づいてあげられなかった・・!」

ぽん、と頭に手がおかれて優しく撫でられる。昔からアルミンは私が悲しんでるとこうやって頭を撫でてくれた。


「いいんだ、名前が謝る必要はないよ」
「でもっ・・」
「伝えたかっただけだから」

アルミンは強いね。私は、駄目だよ。私は弱い。こうやって泣いて、アルミンの手を握ってあげることしか、できない。それでもアルミンは笑ってくれる。

「ありがとう、名前」

ほら。お礼を言っちゃうとこ、アルミンは馬鹿だ。馬鹿だけどアルミンらしかった。


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